評価:★★★★☆ 4.3
ある日の昼休み、彩と同じテーブルに乱入してきた一人の男、東城貴樹。
彼は終始マイペースで勝手な振る舞いをし、彩は腹立ちを抑えきれない。なのに、そのペースに巻き込まれていく。少しずつ歩み寄って、付き合い始めた二人。だが、貴樹には彩には言えない秘密があった。その秘密のためにすれ違い、喧嘩ををしてしまう二人。
その秘密のラインを乗り越えた時、二人は改めて出会うことになる。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:現代
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
恋愛小説です。普通の会社員の彩は、喫茶店で強引に相席した貴樹と付き合うようになる。だが、貴樹は音楽業界の大人気アーティストで……という話。恋愛小説としては王道の展開ですが、丁寧な描写が読み手を飽きさせないパワーを生み出していると思います。僕が感心したのは、一般女性と芸能人の恋愛という「ありえない」度の高い設定を、丁寧に人物描写を重ねていくことで、「ありえる」ものにしていく手腕です。しかも二人の主人公とも、現実的な思考の持ち主という点も素晴らしいと思いました。他のジャンルの小説にも応用できる部分です。あと、最初のレストランのときに、貴樹がスタイリストに髪をセットしてもらったり、ラストで登場人物が名刺交換をしたりと、その立場の人間がとりうる行動をすることで、人物に命が宿っていると思いました。とにかく良い作品だと思います。オススメです(^^)/