評価:★★★★☆ 3.8
あの時、一面が薄桃色に染まった。
吹き抜けてゆく風は桜並木を揺らし、雪のように花が舞う。
薄桃色に彩られた春の雪――……。
切なくなるような既視感が切ない痛みを伴って胸をよぎる。透哉は卒業式の日、桜吹雪の中にたたずむクラスメートに目を奪われた。
三年間まともに話した事もない彼女に、覚えのない懐かしさがこみ上げる。
彼女と話したい。けれど、卒業式のこの日が、彼女と話せる最後の機会……。桜舞い散る木の下で、今度こそ、君と出会う――
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
注意:全年齢対象