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小野木淳一(おのぎじゅんいち)は機械設計の会社に勤務する四十歳のサラリーマン。理想の恋愛を追い求めるが故に、妻と二人の娘が居ながら家庭を省みることさえ忘れしまう、良く言えば情熱的、悪く言うなら現代社会に於いて、著しく倫理観の欠如した男だった。
小野木が出入りするオフィスには美貌の二十六歳、中尾紗江子(なかおさえこ)が居た。彼女は小野木の中に幼い頃に別れた父の面影を見い出し、六年もの間、想いを寄せ続ける健気な女性だった。
すったもんだの末、二人の交際は始まるのだが、紗江子にはひとに言えない哀しい過去があった。そして、その記憶は十年の歳月を経て、なお、紗江子を苦しめる。
「恋人で父親でボディガードになってやる」そう宣言した小野木の活躍で、紗江子は過去の呪縛から解き放たれる。二人が待ち望んだゴールはすぐそこにあるかのように思えた。
成就したかのように見えた二人の恋を、再び気まぐれな運命が翻弄する。病に倒れた紗江子のため、仕事を辞めて看病にあたる小野木だったが、紗江子の実母との確執に悩み、告げることのできない真実に苦悩する日々が続く。それでも家族に、友人達に支えられ、ふたりは明日を信じる。
中年男の、おかしくも哀しいラブストーリーです。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象