2008年現代日本。SFホラー。
女子高生の東雲有奈(シノノメユウナ)は、そのツインテールの幼い容姿と対照的な、生物学者の父を持つ大人っぽい性格の娘だった。
日常は6月13日午後2時1分に崩壊する。第2次関東大震災の発生である。人々は、崩壊する街や火災旋風、津波から逃げ惑う。だが、本当の恐怖は震災ではなかった。怪物(クリーチャー)襲来。
ユウナは父の安否を確かめるために単独で南の川崎の研究所を目指すが、道中で暴徒となった兵隊崩れに襲われる。そんな彼女を救ったのは、『未来人』で金髪の軍人キールだった。キールは父の直属の部下で、ユウナを探して南から来たという。そして彼は、南東京で起きたクリーチャーによる無差別攻撃を語りだす。
その彼によると、未来でユウナの父親が行なった所業のつけが、奴らを生み出したそうだ。ユウナの父親は未来で世界を半分滅ぼしかけた『バイオロイド研究』の第一人者らしい。バイオロイドの失敗作がクリーチャーと彼は推論していた。
父の野望を問いただすためにユウナは、未来人の彼とともに川崎を目指す。道中で被災民を襲うクリーチャーと闘う中でユウナは『黒の番人』としての力に目覚める。そして、自警団の男性から譲り受けた名刀『三代虎徹』を振り回し、クリーチャーを駆逐した。
2人は襲い来るクリーチャーと戦うが、強引な突破でキールが負傷する。怪我をした人間の末路はウイルス感染による全身出血死である。彼を救うために必要なのは『血清』だ。研究所にはきっと父の作った抗ウイルス薬があるはずと彼女は考えた。ユウナ達は父が待つ第6研究所へ急ぐ。そこで待っていたユウナの父から告げられた意外な言葉は「お前の血清を与えろ」だった。父は実の娘を『バイオロイド研究』に利用していた。彼女は父と決別し、戦いの中に身を投じる。
★2014.9.23.完結★
紅瞳のサーガ――黒の番人の誕生――
完結日:2013年5月26日
作者:凛奈佳歴
評価:★★★☆☆ 3
話数:全10話
ジャンル:パニック
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録