評価:★★★☆☆ 3
東京にある翔鷹学園に通う2年生、幸太郎とその親友・ジョンは、ゲームのモニターに応募した、つもりだった。だがそれは、彼らの所属する英語演劇部の面々をも巻き込む、妖魔との戦いのきっかけとなるものであった……
※前回投稿した『悠刻のエンデュミオール Part.1』のラストからちょうど5年後に始まる物語です。よって、『悠刻』の今後の展開に関する微量のネタバレを含みます。
※この作品は、私のサイトに掲載されているものを転載しています。初出は『ライトノベル研究所』に投稿したものの改稿版です。
2015.10.01 全編改稿を実施。文章表現の修正及び追加、誤字の修正を行いました。
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
幸太郎はひょんなことから妖魔達との戦いに巻き込まれる。世界の裏では妖魔と人間との壮絶な戦いが繰り広げられていたのだ。最初はバイト感覚で参加した幸太郎だったが、やがて漢としても男としても幸太郎を大きく成長させていく。人間的成長も注目だが、一番の注目度は疎遠になっている幼馴染「佳織」との関係かもしれない。佳織は良く言えば素直に慣れない、悪く言えば面倒くさい性格の女性だ。その佳織の想いを理解したとき、顔が思わず緩んでしまう。冒頭の幸太郎とジョンの駄目さ加減は読者を選ぶかもしれないが、そこで読むのを止めてはいけない。タオ・タシ氏が得意とする独特の会話文に最初は戸惑うかもしれないが、いずれ慣れる。全て意図した行為であり、読み終えたとき作品を構成する重要なギミックだったと理解出来るだろう。体力を持て余した男子高校生の、若干エロい青春アクションヒーロー物語を読んでみようではないか。