評価:★★★★☆ 4.2
一人暮らしの民子の晩ご飯を食べるお話。
気軽にはじめる連載にしたかったので、だいたい毎回2~3千文字程度な感じです。
旬の物だったり、珍しいものだったり、ファーストフードだったり、毎日いろいろなことを考えながら、もぐもぐ頂きます。
2016年8月1日、 TOブックス様より「上島さんの思い出晩ごはん」というタイトルで書籍化します。なろう版の微修正+何話か書き下ろしです。宜しくお願いします。
話数:全16話
ジャンル:現実世界恋愛
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
【食】無くして人は生きていけませんが、各々の人生におけるそのポジションは多種多様であります。食べることこそ最大の楽しみな人、食事自体が面倒臭い人、おやつの時間に全力投球な人などなど。物語は主人公・民子の、日々の食事を切り取りながらゆっくりと進んでいきます。奇をてらった設定はほとんどありませんが、一つだけ挙げるとすれば民子の恋人・上島さんの存在感でしょうか。物語の中で、上島さんが回想以外で喋る事は一度もありません。民子の肩を抱くこともありません。ただ、その場所から笑いかけているだけです。作者の経験に裏打ちされた、感性の豊かさ。無駄を削ぎ落とし付加していく確かな言葉選び。「作る」「食べる」その単純な行為が、こんなにも愛おしいひとときへと変わるのかと、その妙味を楽しんでいただきたいです。読後は心が豊かになり、お腹はすっからかんになる作品です。