評価:★★★★☆ 4.2
小説家になろう、というサイトについてのエッセイや解説の形をとった作品はあるのですが、その多くが「王道やテンプレがはやる理由」か「王道やテンプレに対する批判」や「どうしたら王道やテンプレの人気作品が書けるか」などを重視しているように思えるのですよ。するとですね、漠然と異世界チーレムなどと言ってもその中身としてのテンプレや王道に対する言及や解説ってないなーって。読者側からの擁護や批判はあれど、何が流行りの展開なのか、って具体的に細かく書かれないんですよね。
そんなわけで、テンプレや王道をよく読むよ!という読者からは「あるある!」と、「オリジナリティー溢れる作品が書きたい!」という作者様は王道やテンプレをまず知ってもらって壊すべき、壊さないべきを知ってもらいたい。そして王道やテンプレを書きたい作者様には言わずもがな。
そんな私なりの「小説家になろう」というサイトの楽しみ方を読者と作者、両方の目線から小説家になろうへの愛を込めて。
※愛を込めたはずなのにところどころ毒が強くなっております。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:異世界
注意:全年齢対象
このエッセイはフルコースである。 前菜から始まり、デザートまで出てくる。 俗に言うなろうでの流行、 異世界然り。 VR然り。 流行は少しずつ姿を変え。 今に至っていると分かる。よく纏められたエッセイ。 もしかすると、このいつか見た景色が我々に懐かしき思い出を呼び起こさせるのかもしれない。 著者が作者であり読者でなければ、このエッセイは生まれることはなかったはず。 ある意味で、先見の明をこの作品にて瞠目することになる。
小説家になろうで小説を書いている、又は小説を書いている人なら一度は見たことがあるであろう、解説エッセイ。かくいう自分もよく読むのですが、それの殆どが『どうやって王道、テンプレを書いてアクセスを稼ぐか』又は『王道、テンプレを倣ってなぞっただけの話の誹謗、批判』の二極化しているような気がします。このエッセイは毒と薬がちょうど半々になっています。それがどうして人気なのか。を細かく調べ、どうして嫌われてるのかも語られています。このエッセイは、テンプレを嘲笑するわけでもなく、かといって持ち上げる訳でもなく、ただ『小説家になろう』を純粋に楽しむためのエッセイとなっております。書く側、読む側。批判側、擁護側。誰しもが読んでいて楽しい、相手側を知る事の出来るエッセイです。是非、ご一読してみてはいかがでしょうか。