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 世に魔物達が現れ始め、人間達は、結界を張る領土の中で、脅かされて暮らすようになり、人間と魔物の争う時代が何世代にも渡って、続いた。
 そんな時代に生きる梓紗(あずさ)は、閉鎖された村の暮らしが窮屈で仕方がなかった。ある日、梓紗は、大人達と兄、梔昏(しぐれ)に黙って、同じ感情を抱く、従兄の琭葩(ろくは)と結託し、軽い気持ちで、琭葩の兄である冰龍(ひりゅう)にせがんで、入るのを禁じられていた集落近くの森へ、三人で散策に出かけた。
 その際、突如現れた大量の魔物達に、三人は襲われ、梓紗と琭葩を庇った冰龍が、重傷を負い、昏睡状態に陥ってしまう。
 幸いにして、冰龍は命を落とすことなく、目覚めたが、二人を庇った彼の肌には、魔物によって、決して治らない、大きな呪いの痣を負わされていた。
 そのことが原因で、冰龍と二人の間には、大きな溝と確執が生まれてしまう。
 しかし、その出来事から、数年後。
 梓紗、冰龍、琭葩、そして、梓紗の兄、梔昏は、自分達が古から部族に伝わる、神族の祝部(ほうり)として、長きにわたる魔物との戦いを終わらせる者達であることを知る。そして、複雑な関係のまま、梓紗達四人は、神族が残したという品を手にするため、始祖が降り立った土地、鬨(とき)の神殿に向かう旅に出ることになった……その、旅路に現れる、人、魔物関係なく、あらゆる存在が抱く、それぞれの愛の形を、梓紗は見つけていくことになる…そして、彼女自身が抱く、愛の行方は…


話数:全54話

登場人物
主人公属性
  • 未登録
職業・種族
  • 未登録

時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:
展開:未登録

その他要素