評価:★★★★☆ 3.6
ただ、歪んだ日常を変えたいと思った――
高校三年生の12月。
流れに身を任せ、ただ卒業を待つだけのはずだった。
たった一つの変化が、四人の関係を変えて行くことになる。
亜砂斗、夕羽、空、凛。
四人の少年少女が経験した、二週間の出来事。ボーイズラブ表現がちょっと出てきますので注意。
基本は男女の恋愛模様です。
H27/4/16 微修正。3/25アルファポリスに加筆修正したものをのせてみた。
ラノベ研究所にも投稿中
話数:全16話
ジャンル:現実世界恋愛
時代:未登録
舞台:学園
卒業を間近に控えた、四人の男女。わずか二週間の間に、それまで抱えていた胸の傷が一斉に姿を現す。それは四人の間の、微妙で絶妙な関係性に変化をもたらした。作者はこの作品を、未熟さゆえの至りと評す。しかし、それゆえに胸をえぐるものがこの世界には確かに存在する。ナイフは、とぎすぎてしまえば脆くなる。しかし、とがなければ鈍して使い物にならなくなる。その絶妙なバランスの上にこの小説は立つ。未熟さゆえの完成、この小説の持つ魅力はそこにある。青年未満の人は、すべて不完全であり、それゆえにこの小説の持つ永遠の未完成さは人の心を震わせる。