評価:★★★★☆ 4.4
グリモワール王国の片隅、小さな街カトランジェで育て親のミーナと共に穏やかに暮らしていた少女ラック。しかしある日、見慣れた街の片隅で、見た事のない人に出会う。銀色の髪を持つその人は、敵国セフィロトの神官ティファレトだった。
自分が稀代の天文学者ゲーティア=グリフィスの子孫である事を知ったラックは、自らもコインを使って悪魔を召喚し戦う天文学者になる事を決意する。
その頃、グリモワール王国とセフィロト国の戦争は目前にまで迫っていた。コインを使って悪魔を召喚、戦ったりなんだりという何の変哲もないファンタジーです。2015年4月、完結しました。
話数:全359話
ジャンル:異世界ファンタジー
時代:未登録
舞台:異世界
注意:残酷な描写あり
悪魔を信仰しているグリモワール王国の街で、少女ラックは育ての親と楽しく暮らしていた。ある日、彼女は天使を使役している銀髪の青年と邂逅する。その出会いは一つの国の変革と神話の序章に繋がるものだった――。章ごとに流れるように進み、多くの人との出会いと別れを繰り返しながら進んでいく、少女の成長物語です。戦争という血生臭い光景がある一方、ほっこりとする場面もあり、すらすらと読めてしまいます。明るく真っ直ぐな主人公、他の登場人物や悪魔たちは、皆確固たる信念を持っている魅力的な方たちです。剣だけでなく、多数の悪魔を用いた戦闘シーンは圧巻で、非常に迫力があります。自分たちの大切なものを護るために進みゆく中、時には胸を痛めることも。予想を凌駕する真実と物語の背景を知った時、世界がさらに広がるでしょう。安堵できる場所を求めて突き進んだ少女と国の未来を、最後まで読んで見届けて欲しい作品です。