終焉世界 完結日:2015年7月18日 作者:ミノ 評価:★★★★☆ 4.2クラス全員トリップした先は、静かに灰の降り積もる滅び行く異世界だった。 生き延びたその先に待つのは破滅のみ。暗黒世界のデッドエンド・ファンタジー。 話数:全50話 ジャンル:異世界ファンタジー 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 デッドエンド 世界滅亡 地獄 異世界トリップ 異世界転移 注意:残酷な描写あり なろうで小説を読む
書いてある通りに救いはないチートもない(ある事にはあるのかもしれないけど)地獄から出た灰のせいで水もない、食べ物もない、クラスメートも仲間もないない尽くし勿論、希望もないあるのは死と絶望と正体不明の敵と不死の化物のみ読み手は主人公と同じくただただ絶望に蝕まれる提示された解決手段もはるか昔なら解決できたのかもしれないだが全ては遅すぎたラストもあれは救いを来世へと託したとも取れるのか、死ぬ前に見たただの幻か……彼らに救いがある事を祈る
どうやらこの世界は終わるらしいそんな出だしから始まる「終焉世界」クラス丸ごと異世界トリップ!主人公は無能力者!と聞いて多くの人が思い浮かべる様なライトな展開はこの作品には存在しないどこまでも陰鬱で夢とか希望とか青空とか、他にも色んなものが圧倒的に存在しておらずかわりに死とか絶望とか諦めとかそういったものを惜しげもなく取り込んだ物語だけど、そんなネガティブな要素だけを詰め込んだ露悪的な作品かと言えば、そうではなくむしろ読めば読むほど引き込まれていく不思議な魅力が確かにこの作品にはある。異世界から来て、色々諦めてるのにひどく人間的な主人公から見た破滅への描写だったりそういったモノがたまらなく面白い、そうこの作品はもう余計な言葉が不要なくらい面白いのだ生きてるだけで死ぬ世界で死ぬまで生きるデッドエンドファンタジー人は選ぶけど同時に多くの人に見てもらいたい作品です
あまりにも濃密な破滅の描写にため息すらこぼれ出る。驚異的な速度で侵攻する、死の灰に蝕まれた異世界。それが、本作の舞台である。ファンタジーといえは、通常希望の要素を期待するだろう。だが、本作にはそんな甘えは一切許されない。故に、読者は度肝を抜かれることだろう。滅亡が間近へ迫るこの世界を救う方法はない。帰る方法も存在しない。しかも、そんな危険な場所へ主人公は理不尽に放り込まれたにも関わらず、何も出来ないのだ。恐怖と無力感に打ちのめされるまま、次々と仲間達は死んでゆく。抵抗をたやすく弄び、勢力図を拡大し続ける敵──逃げ場はどこにもない。絶望!絶望絶望の連続劇だ。しかし、その過程があまりにもリアル故に読者の心を捕えて放さないのは素晴らしいの一言に尽きる。物語内の随所で見受けられる、斬新な小物のアイデアも必見。ダーク・ファンタジーの力作を存分に味わって欲しい。