評価:★★★★☆ 4.1
深夜の学校の、ノゾミちゃん。本当にかなえたい夢があれば、彼女に出会うことができます。彼女は、ある代償とともに、才能を目覚めさせてくれるのです。その代償の意味を、本当に理解していないと後悔するでしょう。
※登場人物の名前を、ひとりだけ修正しました。物語には影響ありません。
スキマノベルにも投稿しております。
後味を強烈に思った方には、「ノゾミちゃん・改」を推奨いたします。
話数:全3話
ジャンル:ホラー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:学園
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
大きな夢を描くこと――それは誰しもが無垢な子供時代に心に思い描くこと。大きな夢を諦める――それは多くの人間が大人へと成長するときに心に言い聞かせること。ああ――では、大きな夢を諦めずに想い続ける人は?これはそんな誰しもが経験したことがある。もしくはこれからするであろう謂わばありふれた人生という名の物語から――『ノゾミちゃん』が最高の恐怖を感じるホラーな物語へとご案内する、そんな作品となっています。少女は問います、貴方のノゾミは何ですか――?
人間にとっての不幸、その頂点が死であるとは限らない。恐怖、絶望からの解放を考えれば生きている事の方がずっと恐ろしいのだ――と、教訓めいたテーマを内包した学校の怪談的物語はシニカルに人間心理を切り出し、描き出す。夢を追う人、諦めた人に、持たざる人。それぞれに、多様な解釈を許す本作を読み進めれば、突きつけられる共感はまるで鏡。共感して泣き、自己嫌悪の末の憎らしさ。夏の夜に、ノゾミちゃん語りたくなる読後感こそ、ホラーの神髄。