評価:★★★★☆ 4.3
「これからも、俺についてきてくれないか」
――共に歩んだ愛する少女へと告白した瞬間、少年は未来へと飛ばされた。彼を喚んだのは魔族の姫。彼が討ち取った魔王の末裔だった。「お、お願いします、魔王さま方……
わたしたち魔族を、冒険者の魔の手からお救いくださいませ……!」滅亡の危機に瀕した魔族を救うため、そして愛する少女と再会するために彼は再び立ち上がる――勇者イサギとしてではなく、魔王候補イサギとして。
※エンターブレインより書籍化しております。
話数:全176話
ジャンル:タイムトラベル
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
まず、この作品は、異世界転移モノですが、通常とは違います。 魔王として召喚されるも、それは元勇者が召喚されるお話なんです。 また、勇者は頑張って来た事が無駄だったのではと苦悩する場面が多くあるのですが、そこが良い。 正義は何か。悪とは何かを考えさせられます。 そして、様々な登場人物に深いストーリーがあり、そこに涙があるのが、もう最高。 さらに、主人公はある少女を愛しているのですが、それを貫く姿勢、それを守る為の奮闘、全てが美しい。 少女も、主人公と愛を育み、最後まで信じて命を懸けて、想いを紡ぐ辺りが、泣いてしまう。 読んでて泣いてしまうんです。 貴方も、貴女も読んで欲しい。 本当に感動で泣きたい人は、読んで欲しい。 私には、名作の一つとして、胸に刻まれた作品として、忘れられそうにないです。 だから、多くの人に読んで貰いたい。 是非、ご一読を!
好評価のレビューも多く、ランキングも高いので読む人も多いですが、私には合いませんでした。魔王候補として召喚された時のイサギの対応・感情に始まり、各所での判断・感情の動きに違和感があり、感情の動きすらご都合主義になっていると思えました。また、魔王を倒すまで隠しきった奥の手も、乱発されて便利な技になってしまっているのも残念です。特に目をひく設定もなく、感情移入もできなかったので、序盤で違和感を感じる方には私と同じく合わないかもしれません。魔王候補達に感情移入できる方は完結している物語を楽しめると思います。
異世界召喚チートもの、所謂なろうテンプレ作品。動機付けや設定がうまく絡み合っていて、テンプレものにしては嫌悪感をあまり感じなかった。ばったばたと敵をなぎ倒す爽快感と次はどんな展開をするのだろうというワクワク感が印象に残る。キャラの立たせ方もうまい。物語が進むにつれて登場人物の過去や想いも描かれ、十分に感情移入できた。特に、主人公のイサギが勇者になった理由は胸に込み上げてくるものがある。文章力もあるし、構成力もある。何より読んでいて面白いと思わせてくれる作品。
たった4人の少年がそれぞれの想い人のために悩み、苦しみ、走り、戦い、成長する。ただそれだけ。ただそれだけなのに、どうしてここまで胸が熱くなるのか。※すいません。ここからネタバレになるかもしれません。お気を付け下さい。元の世界に『最愛の妹』を残してきたヤンキー、レンゾウ人の身でありながら『神』に恋したイケメン、シュウ誰よりも弱いくせに『好きになった女の子』のために魔王にまでなったメガネ、ヨシノブ世界を救ったが、ただひとりの『魔法少女』との恋叶わずに未来へと召喚された勇者、イサギこの4人がとんでもなくカッコいいのだ泥だらけで、青臭くて、不器用で、理不尽で、血を流し、心を抉られ、体に傷を増やしても、何度も何度も立ち上がる。それはただ1人の自らの想い人のために。カッコイイ。本当にカッコイイ。
累計ランキングで現時点で148位の本作品はレビューなんて書かなくても読む人は読むでしょうから、書かなくても良さそうですが、それでも何か書かずに入られないほど完璧な作品です。召喚された4人の魔王(よくある魔王とはかなり異なりますが)とそれに関係する女性たちの苦悩や運命がからみ合うさまがまったく無駄なく、複雑になりすぎることもなく絶妙にからみ合って奏でられます。泥臭いまでにみんなカッコイイし、読み飛ばせる文章がどこにもないぐらい濃厚な味があります。けっこうランキングに入っている作品はチェック済みのつもりでしたが、本作品を見逃していたことを恥じるとともに、その上で本作品は最高傑作であると思います。wが付いているのはレビュータイトルを考えていざ書こうとしたらすでにほぼ同じタイトルのレビューがあったということで、やっぱりみんな思うことは一緒ですね(笑)
長編小説って大体中場でグダッたり、閉めが雑で綺麗に纏まってなかったりするものが多いっていう印象でしたが、物凄く綺麗に纏まってました!最初から最後まで楽しく読ませて頂きました。むしろ熟読しすぎたくらいです。睡眠時間を返してください(笑)よくある転生物かなって気軽に読み始めましたが、序盤から斬新な設定飽きなく完結まで読めました。ありがとうございました。
何度も傷つき、倒れ、絶望し、救いのない世界の中でそれでも何かを守るために戦い抜く漢たちがとにかくかっこいい。召喚された魔王候補の4人。元はみんな普通の少年で戦う覚悟なんて欠片もあるわけがなかった。けれどみんな生きていく中で成長し、愛する人を守るために、ただそれだけのために命をかけて、命を削って巨大な敵に立ち向かっていくその姿に胸が熱くなりっぱなしでした。勇者イサギは愛する少女のためにどうしようもなく絶望的な世界に挑み続けます。何を失っても歩みを止めないイサギがどんな結末を迎えるのか。この素晴らしい最高の物語をご覧あれ。
とにかく男の子たちがカッコイイ。勇者イサギが魔王を討って20年。滅び行く魔族を救ってほしいと、召喚された4人の魔王候補たち。イサギ、廉造、愁、慶喜4人はそれぞれの愛のため、自らの道を歩み始めます。勇者イサギは世界(アルバリスス)の平和を願い何を為すのか。キャラクター、ストーリー、世界観全てが魅力的でした。全てを絶つ神剣クラウソラス、あらゆるものを消し去る極大魔法、憧れの剣と魔法の世界がここにはありました。勇者イサギの魔王譚は愛の物語です。彼らが最後に行き着く先、最高のラストを貴方もぜひ見届けて下さい。
魔王を撃退した――かと思いきや、20年後の世界に。魔王を倒すほどの強大な力を持った主人公。第三章あたりまでは実力隠し要素あり、それから繰り広げられる壮大なダークファンタジーは括目必須です。読んだあなたはきっと学校生活の8割をこの小説の続きを予想したり考えたりするのに費やすに違いありません。現に僕がそうだった。ハーレムかと思いきや、主人公が愛するのはたった一人の少女。そんな愛する人を見つけるために彼は奮闘します。そして、あなたの目で確かめてください。彼が、絶望に打ちひしがれる姿を。
魔王を討ち倒しこの世界を救った、その理由のすべてはただ――大切な少女と共に陽の当たる道を歩む為に。 何処までも純粋に少女を想っていた彼は、告白の瞬間に20年後の未来に飛ばされてしまう。 これは、魔王の物語。 異世界より召喚された四人の魔王候補たちは、ただひたすらに戦いを挑み、大切な人たちを護り抜こうと――世界に平和を取り戻そうと、歯を食いしばって立ち上がる。 かつて勇者を名乗っていた少年――イサギは、冒険者を殺戮する魔王パズズとして世界に君臨した。 誰かを殺すことによって世界を救おうとする、彼の目的はただひとつ。 初恋の人と、再会する為に。 そしてその先に、地獄の釜が開く。 これは、絶望の中で一筋の希望に手を伸ばすような、そんな、儚い物語。