評価:★★★★☆ 4.2
「人生、山あり谷ありだから。楽しいこともあれば、苦しいこともある。山や谷を乗り越えてこそ、立派な大人になれるんだ」
──だけどね、先生。あたしの人生はいたって平凡な道で、見上げるほど高い山も、見下ろすほど低い谷もありゃしない。せいぜい少し盛り上がった丘か、誰かが掘った落とし穴にハマるくらいだよ。あたしは一生、その立派な大人とやらになれないみたい。
彼なら特別なんだろうな、と後ろの席の男子を見て思ったら、その日から彼とのエンカウント率が妙に上がってしまい……?
自分のことを平凡だと思っている女の子と、自分は少し特殊だけれど特別ではないと思っている男の子のお話。
◆前編後編でお送りする、ほんのり不思議な恋愛物語。
話数:全2話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
日常とは何かなんて、人によって異なる。誰かにとっちゃ、それは普通に学校に行き、勉強し、友達と何気ない話をして、家路について、床につくこと。ごく普通の毎日。 けれど、隣の誰かの日常が、あなたが認識する日常とは異なることだってあるんだ。当たり前という常識は、ほんの些細な世界のズレで意味を変えるから。 彼にとっての日常は、まるで映画や小説のような内容。けれど、受け入れなきゃいけない。乗り越えなきゃいけない。何で自分がと言いつつも、好きでもない世界を救う旅に出た。 英雄なんかじゃないと心の中で叫びつつ、それでも。 そんな疲れた彼が戻ってきて掴んだのは、元々馴染みある世界の日常。その切れ端をもたらしてくれたのは、別になんてことない彼女。異なる二つの日常を重ねれば、ほら、きっと見えてくる。 人生という名の果てしない冒険が。