黙する少女の夢の果て 完結日:2015年12月13日 作者:土月 十日 評価:★★★★☆ 4.1 言葉を喋れない少女の依頼。 それは王国と敵対する非人同盟領内の都市モニテリへ少女を送り届けること。 亜人・獣人差別から生じる王国と同盟の終わらない戦争下において、不可能に近い難度の依頼だった。 その依頼を請けた冒険者ジャックは、少女と共にモニテリを目指す。 話数:全30話 ジャンル:異世界ファンタジー 登場人物 主人公属性 男主人公・現地主人公 職業・種族 冒険者 時代:未登録 舞台:幻想世界 雰囲気:シリアス 展開:未登録 その他要素 ハイファンタジー ファンタジー 剣と魔法 差別・迫害 戦争 発話障害 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
「人が生まれて死んでいく、それはひとつの物語」それは一人の語り部の言葉。ここで語られるは、成し遂げたい夢を抱く少女とそれを支える少年の物語。そこには戦争があり、故に思惑、憎しみ、苦しみがある。終わることのない戦争が続く世で、その身に余るほどの夢を抱いた少女は物語の終わりに何を見るのか。魔術はあれど、死者は蘇らない。ダークファンタジーと銘打つだけあり、この物語は悲しみに彩られている。少年少女の前には、幾度も壁が立ち塞がり、辛く思えるだろう。けれども、冷酷とも冷静ともとれる少年はその言動とは裏腹に少女のために身を呈し、前へと進み続ける。少女は何があろうと少年を信じ目的地へと足を進める。彼らには会話はなくとも、強固な信頼関係が見て取れ、辛く、苦しみがある世界だからこそ、その輝きに魅せられ引き込まれる。語り部により語られることになるであろう、その物語に貴方も魅せられては如何でしょう。