ヴぁんぷちゃんとゾンビくん そのに ―見世物小屋の家族関係― 完結日:2015年12月7日 作者:空伏空人 評価:★★★★☆ 4.3 退魔師を退け、二人で共に過ごす日々を手に入れたルーミアと不楽は、海沿いの道で軽く迷子になっていると、フリークショーのキャラバンと出会した。 その団長は、昔ルーミアに助けられたという一つ目の妖怪で……。 今回は見世物小屋の物語。 奇っ怪なるもの同士の、不器用な家族のお話。 【最初は分けて投稿していましたが、現在は本編と統合しています】 話数:全25話 ジャンル:ヒューマンドラマ 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 ゾンビライカンスロープ吸血鬼 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ドラマ ヒューマン(外) フリークショー ライトノベル ラミア ロリ 伝奇 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
誰もが思う、愛されたいと。けれど口を噤む、その価値はあるのかと。「人ならざる者」の心は、「人と名乗る者」のそれよりも弱く、また温かい。そんな彼等を誰が笑うことができるだろう。嘲ることができるだろう。自分と違うだけで、内にある哀しみと熱を見ようともせずに。見世物小屋は血の繋がりもない寄せ集めの、名前だけの“家族”。けれど繋がりなんてものは、その存在だけで充分なのだ。上手くいかなく思えるのは、胸に灯した愛を伝えるのが下手なだけ。彼等も、私達も。――君がいれば、あいつがいれば、揺るぎない確かな家族になれる。家族の在り方に悩んだなら、愛の示し方に迷ったなら、自分の価値を見失ったなら、この物語を読んでほしい。不器用で、脆くて、感情的で、空っぽで。そんな彼等が大事なことを教えてくれる。その胸に確かに受け取ったなら、それぞれの道へと去り行く背中に見えなくなるまで手を振ろう。