※ネタバレ注意
「モテたい」、本作の主人公は子どもの頃にそう志して努力をし、『最強』を手に入れた15歳の少年。『伝説の殺し屋』と裏世界で名高い父から実力を認められ、迎えた中学校卒業の日、彼は次々と告白を受ける一人の少年を見て、何故自分よりモテるのかが気になり、その力を確かめようと喧嘩を挑む。しかし、自分の身に付けていた力の大きさを知らなかった正樹は彼を殺しかける。そして、彼はこの事件で自分の力の大きさを自覚し、これに大きな戸惑いを覚える。父と母の計らいでその事件は揉み消されたが、それでも同級生に暴力を働いた、という形に治めるのが精一杯であった。そのため、進学が決まっていた学校からの入学が取り消しになる。正樹の父と母は大金を叩いてお坊ちゃまお嬢様が通う高校に正樹を捻じ込んだ。その学校で、国にとって欠くことのできない地位を築いている如月グループの一人娘、如月姫、それとは対照的な一般的な生徒の藤沢マリアと出会う。そんな中で入学式初日に父から護衛任務を頼まれ、正樹はこれを了承する。その護衛対象者とは如月姫であり、姫が多くの人間から狙われる境遇にあることを知った正樹は、その環境から彼女を救いたいと思うようになる。正樹が姫の護衛を決める一方で、マリアは人間関係に悩まさられることとなる。正樹はそんなマリアの状況に気付いたが、自分にしてやれることは何にもないのだ、と姫に諭され一時は救うことを諦める。マリアの事を考えながらも、正樹は日常生活を送り、その中で少しずつ姫の心に近づき、その心の欠陥を見つけた正樹は、彼女をそんな風にした環境を憎み、再度彼女を守ることを誓う。それと同時に、マリアの状況は悪化し、彼女は学校で酷い仕打ちを受ける。それを知った正樹は、マリアの取り巻く環境を暴力によって解決する。これを切っ掛けに、正樹は自分の幼稚な意志を貫くためにその最強の力を振るうことを決意する。
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