ネットも普及していない昔に、とある雑誌に連載されていた読者参加型RPG『D&B(ドラゴン&バスター)』
ゲームと言えば家で一人でやる時代に、葉書を使ってみんなで冒険をする読者参加型RPGは人気の絶頂期だった。
中でも『D&B』は、ビーストを仲間にして、様々なステージを冒険する自由度の高さがウリであった。
自キャラやビーストのイラスト、性格を自分で設定でき、読者ランキングに載るとプロのイラストレーターが、誌面上に自分の描いたイラストを美麗に描いてもらえ、毎号掲載のプロの書く付属小説に自分のキャラを登場するという画期的システムがあった。
一時は購読者の半分は『D&B』目的で雑誌を買っていたと言われていたが、ネットが普及し、オンラインゲーム全盛の時代になると、アナログ的な読者参加型RPGは廃れ、最後に残った『D&B』も、雑誌の休刊で幕を閉じた。当時、中学生だった佐藤洋介(さとうようすけ)も雑誌の休刊に涙した、元読者ランキングのランカーの一人だ。
今はもう25歳になり、日本で工業高校の教師をしている。ちなみに独身。
官製ブラック企業である、高校教師は過労死ラインの2倍等は当たり前のサービス残業をしていた。
洋介も学校滞在時間が1日16時間を超え、疲労が限界に来ていた。そんなある日、爆弾低気圧の影響で通行止めとなった帰宅ルート。
家に帰ろうと迂回ルートを通る。
その道は、山越えをする悪路で、様々な不幸が重なり、洋介は交通事故で死んでしまった。『おお、洋介よ。死んでしまうとは情けない!』
目が覚めた洋介は異世界へトリップしていた。
洋介が中学生の時にハマっていた『D&B』のビーストと共に。トリップした洋介は、自分の使命を探し、異世界でビーストと共に生きる決意をした。
内政マシマシ、技術転移チート物語。
俺の仲間TUEEEで進行する他力本願主人公です。
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