評価:★★★★☆ 4
少女のように愛らしい弟は『魔獣』の封じ手。
そのため、人知れず地下神殿に幽閉されていた。ふとした出来事で『弟』が存在する事を知った少年王子は、弟を助け出そうと動きだす。
しかし、解放されたのは、優しく愛らしい『弟』なのか、恐ろしい『魔獣』なのか。基本、純粋なる兄弟愛ですが、兄は弟溺愛。弟はヤンデレ属性。
兄バカ溺愛コメディーは多いですが、BLと言うほどではないかも。『ほのぼの』のふりした 『ダークファンタジー』です。
大丈夫な方のみどうぞ。この作品は他サイトで完結済です。5/25よりアルファポリスでも連載開始。
なろうでは4月14日本編完結。以降はリオン編に続きヴァティール編・その他を連載。★は結城のイラスト、☆は頂いたイラストがページ内に入っています。
*12月21日追記
イメージ動画を作りました。
目次ページの最下部にリンクを設置しています。
話数:全451話
ジャンル:異世界ファンタジー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:中世
舞台:未登録
雰囲気:切ない
展開:未登録
想像してみよう。平和な世界を。家族が愛し合い、隣人が敬意を持ち、飢えず、凍えず、他国からの侵略もなく、穏やかに豊かに暮らせる世界を。想像してみよう。その世界を維持するために、一人の子供が犠牲になろうとしていることを。想像してみよう。その子供が、血を分けた弟だということ、を。幼い弟を救うため、兄は全力で宿命に抗う。しかし、その行動によって引き起こされた出来事は、酷く悲惨なものであった。傷つき、疲弊し、それでも二人は互いのために生きる。厳しくも優しい人々とともに。この残酷で、そして美しくも哀しい物語に、どうか耽溺なされますよう。
これは、兄弟愛の物語でもある。 しかし、ダークファンタジーでもある。 だが、ユニークでありユーモアセンス抜群なのだ。 それでいて、美しい……。 ボーイズラブ? いやいや、男性諸君、食わず嫌いをしてはいけません。男でも読みやすい物語なのですよ。思い現実や考えさせられる事案も出てきますが、随所にちりばめられた笑えるところは抱腹絶倒です。 そんなこの小説の最大の特徴は、兄弟愛、ダーク、そして、耽美! 読んだお方は、その意味を知ってもらえると思います。
地下に幽閉されていたのは、無垢で愛らしい弟――いや、魔獣なのか。 まだ少年でしかない王子エルが、ある日知ったその存在は、解き放ってはならない危険な存在だったのかも知れない。 それにしては、ちょっとズレ過ぎて、兄一筋の弟、リオン! 兄王子の方も、可愛い弟に甘甘! 地下神殿に魔獣と共に封じられていたリオンの純粋さは、正義に対してだけでなく、殺戮に対しても、また同じ。 兄を守るためなら、怒りのままに――そして、笑みさえ浮かべて、命を屠る。 彼は何も教えてもらえなかった、憐れな子供……。 そんな弟を、エルは愛しい思いだけで見つめて行けるのか。 二人の行く末に在るものは……。
*☆*:;;;:*☆*少女のように愛らしい弟と凛々しい兄王子が主人公です。「ほのぼの皮をかぶったDarkファンタジー」と作者様御自身がおっしゃっていますが。いえいえ、それだけじゃない!必ずやあなたは抱腹絶倒してしまう…そのくらいユーモア満載なんです。ため息を吐くばかりの耽美なイラストつきですよ!それだけでも貴女は虜になるでしょう。え?その上、〝ほのぼのでDarkで笑わせる〟なんて物語あるはずない?そう思ったら――ぜひ! この《滅びの国の王子と魔獣》をクリックして下さい!私が真実を記していることを10秒以内でご理解下さるはず!❤近日中に〈外伝〉も開始される嬉しいNEWSつきです❤
ファンタジー要素にあふれた作品である事はもちろん、魅力あるキャラたちが、お話をさらに引き立てています。 主人公の兄弟はもちろんですけど、私の一押しは奴隷に売られた経験を持つ女の子アリシアさんと、主人公たちが身を寄せるアルフレッド王です。 アリシアさんは度胸も頭もあって、まるで主人公たちのリーダーと言うような存在です。 アルフレッド王は一見ワルかと思いきや、国の再興に尽力し、人の事も大切にする真のリーダーの素質を感じさせる人です。 そんなキャラたちがいたるシーンで活躍するだけでなく、笑わせてくれて、ストーリーはもちろん、読んでいて楽しいお話に仕上がっています。 そして、「優しさとは何か」、「平和を守ると言う事は?」など、考えさせられる事柄が散りばめられていて、お話に厚みを与えています。 イラストも見逃せない「滅びの国の王子と魔獣」の世界は私のお薦めです。
シンデレラ。 白雪姫に人魚姫。 数ある童話たちは、親しみやすさと共に、悲しい結末や残酷な場面がありますよね。 私がこの作品に触れた時に感じたものは、そうした童話たちに感じたものと似ています。 厳しい現実、残酷な選択。 ――けれど、常にどこかに優しさがあります。 一筋、どこかに救いが残されていて、その絶妙な加減と、それを読み手にすんなりと受け入れさせるユーモアや文章力が魅力です。 恵まれた王子であったはずの少年が、平穏がとある犠牲のもとに成り立っていると気付いてしまったことから、この物語は始まります。 その犠牲を愛しく感じた時、彼が選んだこととは? それによって引き起こされた現実は――? 先が楽しみな一作です。
主人公とその弟が犯した過ちは、本当に過ちと呼べるものなのか。彼らが壊した「他人の幸せ」は、本当に正しく在った幸せだったのか。彼らの行動とその進む先を読み、ほんのちょっとだけ現実に置き換えてみると、その「罪」が本当は何だったのか……見えてくると思います。様々なキャラクター達によって様々な考え方を作中に内包し、その視点によって変わる「真実」「正しさ」の多面性。この作品を完結まで読むと、苦手だった人のことも少し違う目で見ることが出来るかも知れません。それくらい、視野と価値観を広めてくれる作品です。
たった一人の犠牲の上に、人々の幸福が成り立っているとしたら?そのたった一人が、自分にとって、とても愛しい人だったら……あなたはどうしますか?大切な弟を救いたいと思ったばかりに、兄はとんでもない運命を背負うことになります。主人公たちを取り巻く環境も、接する大人たちも決して甘くはないけれど、お互いを思いあう兄弟が、最善を見つけながら生きていく……不思議な立ち位置の魔獣とともに。ちりばめられたイラストも楽しみながら、どうか彼らの世界をたどってください!!