蝶の王国物語 完結日:2016年2月6日 作者:陽麻 評価:★★★★★ 4.5 蝶が長く生きすぎると『妖蝶』という生き物になる。その妖蝶界では女王が病でふせっていた。その女王の後継ぎに占いによって見出された一匹の蝶がいた。彼女は銀色に近い白い翅に、黒い葉脈のような線が入っている事から『薄葉(うすよう)』と名付けられた。薄葉は妖蝶界の仲間の助けを借りて妖蝶として成長していく。 (序は短編の『蝶の王国物語・序の序』を改稿したものとなっています) 話数:全45話 ジャンル:ファンタジー 異世界ファンタジー 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 妖精 時代:未登録 舞台:異世界 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 エンターテイメント おとぎ話 年の差 蝶 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
美しい着物をまとい、羽を広げて優雅に飛び、時にはお茶目なやりとりをする妖蝶たち。彼らの住む都が、本当にあるのではないか。そんな気持ちになれるお話です。登場人物が多いのは苦手、ファンタジーは苦手という人も、ぜひ読んでみてください。色とりどりの蝶のように、人物たちも個性豊かで、それぞれ好感が持てます。現実とは違う世界を舞台としていますが、その世界を小難しく説明したりはせず、主人公の視点からゆっくりと理解できるように進んでいく、読み手にやさしい物語です。主人公の悩みや葛藤、成長、喜び、全てに共感し、寄り添って読むうちに、外から応援しているのではなく、自分も一緒に妖蝶の都に暮らしているような気がしてきます。キャベツとか、笛の音の表現とか、思わず笑ってしまうような要素もところどころにあり、楽しい気分になりたい時にもおすすめです。
一匹の蝶がいました。とても長く生きた白い羽の綺麗な蝶が。ひらひらと導かれ、そしてその蝶はたどりついた不思議な世界で女王と成るべく生活することになります。幻想的で。綺麗で。そしてどこか怪しげな雰囲気を持つ蝶という生物。その蝶の生まれ変わりといえるもの、妖蝶。まだまだわからないことが多いですが、その生活はとても人に近いながらも不思議さを感じさせます。この妖蝶に生まれ変わったばかりの綺麗なその白い翅ははたしてどのような世界を飛んでいくのか。神秘的なおとぎ話のような雰囲気を感じながらその成長を見守ってはいかがでしょう?