桜ノ宮市を襲う災厄の予言を受け、政教分離の原則から寺社を頼れない怪異対策神霊局は一つの計画を立てる。それは九尾の狐・玉藻前を復活させ、その力を利用しようと言うものだった。
高校生の守部終夜は、その計画に巻き込まれ、依り代として玉藻前に取り憑かれてしまう。
神霊局から説明を受けた終夜だったが、信じることが出来ず、その場を飛び出す。
しかし、飛び出した先で鎌鼬に襲われた彼は、頭に響く声に促され、玉藻前に変身してこれを撃退する。
実は彼は、取り憑いた相手が最も活動しやすい姿に体を変える事ができる特異な体質だったのだ。
事実を受け入れた終夜は改めて神霊局から協力要請を受け入れるが、父親との軋轢により、共に暮らす妹との日常を優先し、これを拒否。玉藻前も利用されるのを嫌い、同様に拒否する。
その後は、取り憑いた玉藻前との奇妙な生活の中で二人は交流を深めていく。
そんな中、災厄の前兆とばかりに桜ノ宮市の博物館から神器が盗み出され、玉藻前には、因縁深い陰陽師の技を使う謎の男が接触してくる。
その結果、様子が変わった玉藻前の様子をいぶかしんでいた終夜の目の前で、妹の梓が件の男に誘拐されてしまう。
男は神政復古を目指す世界の七賢が一人で陰陽師・安倍成泰。梓を攫った理由は、終夜と同じ破格の霊媒体質であったため、神政復古後の指導者の依り代として選ばれたからであった。
手始めに妖怪や幽霊と言った怪異達の存在を知らしめるべく成泰が桜ノ宮市内に結界を張り、瘴気をばらまいた事で、住み着いていた怪異達が暴走。市内は大混乱に陥る。
事態を受けた終夜は玉藻前と共に梓を救出するべく神霊局に協力を打診。成泰が指導者復活の祭壇として選んだ桜ノ宮タワーへと向かうのだった。
神霊モノ
完結日:2016年3月4日
作者:長崎ちゃらんぽらん
評価:★★★★☆ 3.5
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:ダーク
展開:未登録
注意:全年齢対象