続編でも悪役令嬢? 完結日:2016年3月22日 作者:Shiki 評価:★★★☆☆ 3.2王太子に婚約破棄をされ退場して、スラム街に捨てられた。庶民として生きはじめたのに……なんでいまさら王さまに召集されるの? このまま庶民として生きるのでほっといてください。ざまあして終わる予定……。*軽い性的描写や残酷描写を想像させる描写があります。当作品で不快感を覚える方はお控えください。 話数:全22話 ジャンル:悪役令嬢モノ 異世界恋愛 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ざまぁ 異世界転生 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
よくある悪役令嬢物かと思いきや、ラストちょっと鳥肌たちました。良い意味で。ただしせつないですね。この発想は、ただ「悪役令嬢ものでざまあ」で書きたい!私も私も!と書いている大勢の方々とは違います。個人的に乙女ゲーム転生物ご都合主義小説はもう飽き飽きしてたのですが、この作品はラストでその他多数の作品と一線を画し、ぞくりとして、印象に残る物になりました。そして、てっきり続編中のお話かと思っていたのに、実はこれからが続編だったんだ!とラストでタイトルに納得。もうその発想に脱帽しました。素晴らしい!更に作者様、日本語勉強中とのこと。母国語でない言語をこれだけ操れる能力もすごい!中には登場人物の言動の振り切れっぷりに違和感を覚えた方もいるみたいですが、ざまあ物には、無しではないかなと。今回初めて作者様の作品を読んだのですが、是非他のも読んでみたいと思いました!
視点や時制が不明になる事が多々ある。具体的にいえば、現在描かれているシーンが、今現在のシーンなのか主人公の追憶なのか、わからなくなる部分がある。その部分がとても惜しいと感じる。あと強いて問題点をあげるなら、海外のドラマを想像する雰囲気だろうか。そこは引くだろうって場面で空気読まずに攻めてこようとするヒロイン(笑)は確かに婚約破棄ものの定番なのだけど、ちょっと反応が異質と感じる。どちらかというとこれは、欧州の某、おひげのベルギー人の名探偵のドラマで、さっきまでキレイ事ほざいていた犯人が名探偵に正体を暴かれた途端、チクショウふざけんな死ねと豹変する、あの何ともいえない、興ざめさせるさまに近いと思う。これらが良いか悪いかはコメントしない。少なくとも個性的なのは間違いないと思うので、是非読んでみて個々で判断していただきたい。
テンプレの中に輝く作者さまの感性が素晴らしいですなぁ。世界観やストーリー設定は既存作品の良い部分を受け継いでおり読み手さまも安心して読み進められます。そして、作品中のイベントの一つ一つが巧みに読み手さま側のこうであってほしいと想う部分が良く汲み取られており、のめり込んでしまうこと間違いなし!と言いたくなる作品ですなぁ。テンプレを巧く表現した安定感と安心感、そして作者さまの素晴らしい感性が練り込まれている、面白さ抜群な作品です。皆さま、三月の夜長にこちらの作品を読まれてみてはいかがでしょうか。