評価:★★★★☆ 4.3
都市奇談・・・都会に散らばる奇妙で不思議な物語。・・・事故でピアニスト志望だった姉を亡くしたゆりこは夜な夜な現れる姉の幽霊に悩まされていた。親友の英里に相談すると、彼女はゆりこに会わせたい人がいるという。誰のことかと尋ねるゆりこに「今、一番、あんたが会いたい人」と意味ありげなことを言う・・・。
※この作品は「カクヨム」さまにも掲載させて頂いています。
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
完結日:2016年5月13日
作者:夏村響
都市奇談・・・都会に散らばる奇妙で不思議な物語。・・・事故でピアニスト志望だった姉を亡くしたゆりこは夜な夜な現れる姉の幽霊に悩まされていた。親友の英里に相談すると、彼女はゆりこに会わせたい人がいるという。誰のことかと尋ねるゆりこに「今、一番、あんたが会いたい人」と意味ありげなことを言う・・・。
※この作品は「カクヨム」さまにも掲載させて頂いています。
この作品は、街の片隅のバーを訪れる人々を描いた短編連作集『都市奇談』シリーズの中の一編です。『優等生』のまま死んだ姉の幽霊に夜な夜な悩まされる妹。彼女達の心の奥底に潜むモノは何なのか―― 人の心の闇をみる不思議なバーテンダーに救われ、癒されていく人々。けれどもうわべだけの悲しみや優しさだけでは終わらせず、ひとの弱さや狡さ、醜さを抉るように描き、それゆえに物語全体を通して感じるのは、冬の月の光のように凛とした透明感なのです。ある時は切なく、またある時は怖ろしく。端麗な筆致で綴られた闇と光の物語を、是非。