評価:★★★★☆ 3.5
こんな時間に目が覚めてしまいました。
真夜中だと言うのに、突然、磯ひよどりの清流のように澄んだ鳴き声が、開け放したままの東の窓から聞えてきたせいでしょうか。
それとも、薄いレースのカーテンが、風に揺れて私の腕をそろりと撫でていったせいでしょうか。
その感触を追うように、むきだしのニの腕に手を当ててみると、いつの間にかすっかり冷えきっていたようで、血の気の失せた日影の石のような冷たさに、不意に子供のころ過ごしていた、小さなわびしい村での出来事を思い出してしまいました。
八月の、夏休みも程なく終わる頃、緑に澱む、暗い沼での出来事を。……もしあなたも眠れないのであれば、少し……私の話にお付き合いいただけますか?
長い話ではないのです。夜が明ける前には終わってしまう。
そんな程度の話です。※他サイトにて重複投稿しています。
話数:全10話
ジャンル:ホラー
登場人物
主人公属性
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職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録