評価:★★★★☆ 4.2
2019/12/01 更新
◆設定集にファンアートを2枚追加しました◆ある日、世界から突如【死】が消え、生命は【不死】となった。
崩壊するヒエラルキー、加速する食糧不足…。
死者の出ない不毛な戦争が続き、疲弊した各国は代表を選抜する。
選ばれし24人の精鋭は【死の概念】が消失した原因究明のため旅立つ。それは、神話となる物語の序章にすぎなかった……。
話数:全66話
時代:未登録
舞台:未登録
完結日:2016年7月13日
作者:ウナムムル
2019/12/01 更新
◆設定集にファンアートを2枚追加しました◆ある日、世界から突如【死】が消え、生命は【不死】となった。
崩壊するヒエラルキー、加速する食糧不足…。
死者の出ない不毛な戦争が続き、疲弊した各国は代表を選抜する。
選ばれし24人の精鋭は【死の概念】が消失した原因究明のため旅立つ。それは、神話となる物語の序章にすぎなかった……。
正統派王道ダークファンタジーです!重厚な作風であり、ギリシア神話的な理不尽さも描きます。【死の概念】が消え、その原因を追及するべく選ばれたのは24人の精鋭たち。なんといっても、キャラが魅力的です!特に一押しは「ハーフキャット」。猫耳と尻尾が敏感な美少女が登場します。……と書くと軽率な感じがしますが、その存在は単純ではありません。猫と人間の亜人である彼女達は人類よりも生存権が軽視されていて、「可愛い」だけではないリアリティを描いています。この設定はズルイです。第三章で出てくる「TheOne」通称ワンちゃんもめちゃくちゃ可愛くておすすめです。はじめは、序盤の登場人数の多さに驚くでしょう。しかし、キャラクターの紹介イラストが読書の際の助けとなります。神話的王道ダークファンタジー。ぜひ、その世界観に没頭してください。
世界から死の概念が消滅し、生物が不死となった世界。主人公たちは、死の概念が消滅した原因を探るため旅立つのだった。これがこの作品の大まかなあらすじである。さて、この作品でまず目を惹くのは、挿絵の存在と何より登場人物の多さだろう。最初から大量の登場人物が登場するので、最初は把握するのが難しいだろう。しかし、読み進めていけばある程度人物の把握は可能なはずだ。設定があるので、そこで予習復習するのもいいだろう。設定の通り、死というものがなくなっているため、かなり残酷な描写がある。しかし、それを含めてこの作品なのだろう。ほの暗い独特な世界観と、挿絵、そして異世界を旅するという物語。どこか昔のファンタジー黄金期に流行っていたファンタジー系のノベル作品のような、そんな作品である。
なぜ登山家は山に登るのか?→そこに山があるから。なぜ冒険者達は冒険の旅に出るのか?→そこにロマンがあるから。いやはや、今作は『ロマン』どころの話じゃない。【ある日、世界から突如【死】が消え、生命は【不死】となった。……選ばれし24人の精鋭は【死の概念】が消失した原因究明のため旅立つ。】……24人って多くね?(笑)でも、大丈夫。ちゃんとキャラ紹介や設定説明があるから、迷わずに入りこめますよ。さらに言うなら、とにかく美しい挿し絵の数々。猫耳の美少女とか、天然な美少女とか、イケメンとか……眼の保養になることを保証します。さらに。作者がどれだけ自作を愛しているか、活動報告やツィッターでよくわかります。そんな思い入れのある素敵な作品を、是非ご一読。ちなみに。やっぱり猫は猫舌なんですね……。
cataclysm【カタクリズム】 意味:大変動世界から死が消えたのは、いつだったか……誰も死なず。虫も、病人も、腹を裂かれた者も。だから、取り戻しに行く。 「皆様にはこれより死の消失の原因究明 神の聖域へ出立していただきます」この冒険記の書き手は「死」を、罰とも呪いとも、自然現象ともとらえていない。話中にさしこまれた、膨大な挿絵。100枚を優に超えるであろうイラストの数々。そのいずれもが、プロレベルの迫力と美しさを備えているが…… ないのだ、1枚も。 死の絵が。 殺戮の絵はある。 だが、死の絵はない。 『死よ……彼等に救いを与えたまえ……』 物語は、この「死のない世界編」を序章とする。