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腐れ縁。お互い地元の中学、そして高校も一緒に通った。高校は地元では「名門」と呼ばれていた。名門とは聞こえがいいが、実情は一世紀を超える歴史だけが誇りとなってしまった、片田舎の伝統校だった。どちらも胸の内に秘めたる恋人に想いを伝えることもないまま3年が過ぎた。当然、出会いを迎えることのないまま、それぞれの「恋人」と別れの時を迎えた。高校を出て半年足らず。携帯に宮本からの着信があった。雑多すぎる人とモノが織りなす埃っぽい湿気がむわりと絡みつく都心の改札口。あれだけ力強かった宮本が、なぜか小さく見えた。「カラオケに、行こう。いや、行かせてくれ」。悲痛さすら込められた両眼に、俺はただ頷くしかなかった。
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:学園
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象