銭湯通いの雪女 完結日:2016年7月10日 作者:道草家守 評価:★★★★☆ 4.3湯に入れないのに銭湯に通う女(訳あり)と、その面倒を見る番頭(14歳 男)くんの話。 和モノ納涼企画参加作品です。 話数:全2話 ジャンル:ヒューマンドラマ 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 妖怪 時代:現代 舞台:未登録 雰囲気:ほのぼの 展開:未登録 その他要素 人外 和モノ布教し隊 和モノ納涼企画 日常 温泉 納涼(物理) 銭湯 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
『ドラゴンさんは友達が欲しい』を上梓した書籍化作家の道草家守先生は、なろう界では有名な和モノ好きという一面も持ち合わせているわ。twitterで和モノ布教企画を実施したり、実生活では従妹と妹と共に、三人仲良く振袖姿で初詣に行ったり。とことん和を愛する先生による、雪女である天華の描写がいいっ!前編を読み始めてすぐに胸がキュンキュンしちゃうわ!本来は恐ろしい妖怪である雪女が、まるで初めて遠足に行く幼稚園児のように、あれこれ持ち物を確認しながら銭湯に行く準備をして、最後には「ふんす、と気合いを入れて」なんて自信満々に出発したくせに、真夏の日差しで幼稚園児ぐらいの大きさにまで縮んで、主人公の透夜に呆れられてるのよ! このギャップ!長年生きてるプライドからなのか「今日は、なんか大丈夫な気がしたのだよ」ってカッコつけるし!人外キャラにありがちな、やや男っぽい口調もたまらないわ~。
完成度が高く筆力を感じます。読み終わると、温泉に入った後の様に温かくなる話でした。 個人的には、短編って長編よりも面白くするのが難しいと考えているのですが……面白かったです! まず書き出し、最初の一行目なんですが、共感できる書き出しで凄く良いです。引き込まれました! 銭湯と雪女、という相反する様な設定も、そしてそれに繋がる動機も、凄い良いですね。 主人公の感情もストレートには書かず、行間で上手く表現されていると思いました。 皆さんにもお勧めしたい小説です!
書籍も出していらっしゃる道草家守先生の作品です。舞台は下町の銭湯。そこには長年、お風呂にチャレンジしてる雪女の常連さんが居て。(でも、体質的にお湯には入れない)超常の力を持ち、“妖”の中でも上位の存在である雪女さん。その力で“妖”たちのパトロールのようなことをして、時には危険なこともあったりします。そんな彼女に対して、少年は……♪純真で、まだ一歩を踏み出せない少年。それを見守りつつ、いつかは自分に素直になりそうな雪女さん。とっても素敵な恋愛未満で、お互いを大切にしてる二人です。初夏の季節にふさわしい、読んでて気持ち良い作品でした。お薦めです!