評価:★★★★☆ 4.2
穢文、それは頭と心を犯す文。
巷で流行している「アイ文」という都市伝説がある。
本来なら一件もヒットするはずの無いデタラメな文字列を検索画面に打ち込むと、ごく稀に文字化けしたサイトが一件だけヒットすることがある。その文字化けしたサイトの「アイ文」というテキストを読んでしまうと呪われて頭がおかしくなる、というものだ。よくある都市伝説の一つであるこの「アイ文」の何が私の気を惹いたのかは未だに分からないが、なんとなくデタラメに文字を打って検索してみたら文字化けしたサイトがでてきたのだ。そのサイトを開いてみると、真っ黒な画面の真ん中に「アイ文-ようこそ-」と題されたテキストボタンが表示された。クリックした。見てみた。ちゃんと全部読んだ。
結果的に言えば何もおきなかった。私の頭は正常だし特に呪われてもいない。やはり都市伝説はあくまで都市伝説だ。
こういうのは思い込みなのだと改めて思った。実際「アイ文」を読んで何がおきるかは読んだアナタ次第ということなのだ。
私の部屋の隅にいる真っ白いヤツにも「やっぱ都市伝説は都市伝説だな~」と話しかけるとタテに首を振って答えてくれる。ソイツはゆらりと立ち上がると私に向かって歩いてくる。
あれ?? この真っ白いヤツ 誰???
話数:全26話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
書きたいだけの想いで書いている、なろうに溢れる駄作とは一線を画す作品。日常からじわりじわりと非日常が侵食してくる展開が素晴らしい。文章の流れも破綻なく、ぐいぐいと読者を引き込む文章力で安定感のあるストーリーを楽しめる。褒めてばかりではハードルを上げてしまうので、敢えて気になる点を一つ。柊さんが、ちょろすぎる。もう少し、部室に通う数日間の流れやお互いのエピソードがあると、よかったかもしれない。こまかいことはさておき、とにかく楽しめる作品であることは間違いない。一時の恐怖を楽しんでほしい。余談であるが、お化けからメールがくるなんて、怖いけれど素敵だと思ってしまうのは私だけかもしれない。