評価:★★★★☆ 4.1
銀のスプーンが黒くなった。
何を言ってるかわからねえかもしれないが、つまりだ……俺は今、高い確率で毒を盛られている。
王国の第一王子である俺には人には言っていない秘密がある。
いわゆる転生者だ。
はいはい。トラックトラック。
今回は時代小説で身につけた知識で死なずにすんだぜ……
犯人はわかっている。
生まれたばかりの弟を王にしたい連中だ。
おし、王位を弟に押しつけよう!
俺、王位を弟に押しつけたら趣味だけに生きるんだ(死亡フラグ)
ところが国王である親父は「ならぬ」と抜かしやがった!
俺が生き残るには犯人を捕まえなければならねえ。
ところが俺が思っていたよりも事件は根が深く、次々と仄暗い闇があぶり出されていく。
俺を殺そうとするのはいったい誰なのか?
陰謀と憎悪と純愛の狭間に俺は何を見るのか。
ドス黒系ミステリー。カクヨムにも投稿してます
https://kakuyomu.jp/works/1177354054880209879
話数:全74話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:残酷な描写あり
一〇歳で弟が出来た。 なんかふにふに動く可愛い生き物である。 おk。それはいい。 何故俺さまの銀食器が黒く染めてやるぜ状態なんでしょうね……。 王子レオンは砒素を盛られた。 勿論喰えば死ぬ。 持ってきたのはおつきの少女だ。おつきといってもお手付きではない。 今から脅してでも仲間にする。 捜査は複雑怪奇に絡み合い、愛するがゆえに殺す謎世界、貴族世界の闇に更にはまる泥沼へ。 王様つきの道化師の正体は元暗殺者だ。もう嫌だこのカオス。 将来王様なんて返上してやる弟に譲る! 却下された。 分かった。もう王様なんてやらない。そのためには王様になるしかない……あれ? 結局俺は国王である父上に踊らされるのかよ? いや逆転のチャンスがある転生者なめんな! 痛快爽快家族愛。推理活劇ここに極まる。 死亡フラグ回避しても完読フラグは無理ゲーなり!
なんでレビューないの⁈と思って思わず書いてしまうくらい面白い作品。最初暗くて重いのかなと思って読み始めたら、主人公が暗殺にテンパりながら謎に迫っていく様子を明るい筆致で描かれてて、ぐいぐい引き込まれました。登場人物全員が味方かどうかも怪しく、みんな実はどこか暗くて深い愛憎を抱えてて、主人公に救われていく描写はぐっと胸に迫るものを感じます。この作者さんの小説の中で一番読みやすく、好き。一見の価値あり。