吸血鬼は紅い血を吐いた

【前編:第一章～第三章】家族を妖怪に殺され、死にもの狂いで逃げ切った少年、卓郎が出会ったのは幼い女の子の姿をした吸血鬼だった。それから卓郎は生きるために吸血鬼の住む『紅魔館』で働くことになったのだが、そこで待ち受けていたのは一癖二癖もある紅魔館の住人と妖精メイドたちだった。何の能力も持たない彼は、己の努力で住人たちの信頼を得るために奔走していく。
【後編:第四章～】紅魔館に働き始めて八年。すっかり立派な大人になった卓郎はある日、人里で十年ぶりに寺子屋の恩師と再会する。それをきっかけに卓郎は館の主人に対する疑問、家族が殺された八年前の事件に対して疑問を抱き始める。様々な葛藤を抱きながらも、卓郎は八年前の事件の真実を追究していく。――これは何の能力も持たない一人の人間と、吸血鬼の物語。
◇前半は紅魔館奮闘記的な内容。後半はミステリーやサスペンス色が強まり、シリアスな内容になります。※この作品は『東方Project』の二次創作です。『ハーメルン』でも掲載しています。