喫茶店を題材にしてる小説ってなんだか最近多いんだよなぁと、僕なんかは思っている。
それはやっぱり、そういった場所には様々な人たちが集まるものだし、しかも、その地に深く密着できもするから、非常に濃くて熱い(コーヒーとかけまして。……アホか。)人間ドラマも扱いやすくなるという利点も、かなりあるのだと店主としては納得してしまうのである。
――でもこの「日記」には、そんなエンタメ系の推理能力に長(た)けているかわいい女性も出てこないし、人の機微にさとい店主も全く(僕だし)出てこない。
様々な悩みを抱えており、それを解消するための場所としての機能の喫茶店でも、全然ない。(この日記もまぁ多少、……そうである時もあるんだろうけれども……)
ここに書かれていることは、たった「ひとつ」だけ。
僕がこの世で一番好きなひとがどれくらいに可愛く、そしてやさしくって健気(けなげ)でそして儚(はかな)くって辛い過去も背負っているのに、まるで緩やかな微風(美風?)のようにして、周囲の人々をも癒してくれているのかという。
その、彼女がいかに素晴らしいかを讃(たた)えるという、たった「ひとつ」の事実だけなのである――……。僕の大好きなひとは、『妖怪』でした。
……しかも、あの学校の怪談では、おそらくもっともポピュラーな存在でもあるらしいのです。
まぁ、関係ないんだけどねー、別に。
とりあえず、これを読んでもらって、どのくらいにその人が可愛くって美しくってまた、「素晴らしい」のががわかってもらえるのなら、それ以外に望むものなんてチリひとつほども、ない。
彼女の名前は《綺麗華子さん》と、いう。
……そしてちなみに、数あるチャーム・ポイントのひとつを挙げるのならば、左足の付け根付近にある、ちょうど、隠れてしまう位置にある雫のような形をしたほく――「……みいいぃいいいいん、……ちゃああああああああああああああああああああああああああああんんんんんんんんんんんんんんんんんんんんッッッッッ(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)(怒)!!!!!!!!!!!」
……本文にのってないからサービスで出してみた『情報』だったのにねぇ。
それ以外にも知りたいひとがいるならばまぁ――――……『本文』を、……どうぞ?
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