評価:★★★☆☆ 3.4
後生の人に『愚か者』の名で呼ばれ馬鹿にされているアデレード王国の王族のフリデリック・ベックバード。
聡明で優しい性格の王子が何故そのように呼ばれる人生を歩むことになったのか?
平和を求め、民の幸せを望み、国を愛したフリデリック・ベックバードの眼が見た世界とは、どんなものだったのか?ムーンライトの方で公開させて頂いている『間白き風にそよぐ黄金の槍』と対なす物語。レジナルド王弟子の従兄弟フリデリック王子が主人公の物語です。まったくテーマも雰囲気も違う内容になってます。
アルファポリスの方で掲載始めました。
話数:全51話
ジャンル:エピック・ファンタジー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
王の器ではない、ただそれこそが彼の罪だった。この作品は、まるで映画のように情景が移り変わる。舞台は二箇所だ。一つは、現代の王立美術館。館長補佐と学芸員見習いの二人は、ある絵画を通して過去の愚王の素顔について紐解いてゆく。そしてもう一つの舞台は、当時の王宮。聡明で純粋な王子が、いかにして愚王と呼ばれることになってしまったのかを描いている。二つの時間軸を行き来することによって、私たちは愚王と呼ばれた男の人生をかみしめることになるのだ。純粋で、無邪気で、人を疑うことを知らず、良心を信じて明るい未来を夢見る。それは決して愚かなことではないはずだ。只人であるならば。けれど少年は生まれついての王族であり、動乱の時代であっては許されるものではない。愚王と呼ばれることになる少年は、何を見て、何を思い、何を選んだのか。あなたもそれを確かめて欲しい。彼が見た世界は美しかっただろうか。