評価:★★★★☆ 4.3
各務裕介は突如としてタイムループに巻き込まれた。タイムループから抜け出すための条件は、見ず知らずのチャラ男の命を救うこと。しかし、26年間品行方正に生きていた裕介の「道徳心」が、チャラ男を生かすことを拒絶した。
裕介はタイムループを終わらせるという使命を放棄し、延々と繰り返される7月26日を謳歌することにした。楽しい一日はリプレイされ、どんな失敗も必ずリセットされ、お金も時間も尽きることがない。
何これ。タイムループ最高じゃん。永遠に続いてくれよ。
しかし、享楽的な日々は真面目だった裕介を徐々に堕落させ、やがて大きな落とし穴へと誘う。
ラストで明かされるタイムループを仕組んだ意外な黒幕とタイムループの真の目的とは。
話数:全51話
ジャンル:タイムトラベル
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象
この小説は他の小説とは一味も二味も違う。まずタイムループするのは一日だけ、同じ日を何百回と主人公は繰り返す。そして、この小説の面白いところはその主人公が現状に満足していること。つまりタイムループから抜け出そうとしないのだ。そんな主人公の心情の変化、個性豊かな登場人物とのやりとり、そして物語の展開。どれも美しい文章で彩られ、とにかく面白い。ぜひ一度読んでみて欲しい。