評価:★★★★☆ 4
ぼくはフィギュアスケートの選手だった。数々の大会で優勝し、オリンピックでも金メダルが期待されるほどの実力だった。
だがすべては過去の話だ。
不慮の事故で怪我をしたのがもとで、選手生命を絶たれてしまった。
それでも夢を捨てきれないぼくは、何度も何度も練習を重ね、元のように滑れるように頑張っていた。そして絶望――その繰り返しだ。
そんなある日、ぼくの前に見知らぬ青年が現れ、一つの提案をした。
話数:全3話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素

将来を有望視されていたフィギュアスケートの選手の主人公は不慮の事故で選手生命を絶たれ、絶望の淵に立たされる。それでも夢を捨てきれず、復帰しようと努力するのだが……。栄光から一転、絶望へと叩き落された主人公の内面がきめ細やかに描写されていて共感でき、同情を禁じ得ません。にもかかわらず、ラストは予想外の展開で、そのダーク感は圧巻でした。短い作品でありながら綺麗にまとめられており、ダークストーリー好きな方には是非ともお薦めしたい一本です。また、本作は作者の過去作品「黄昏に立つ少年」と同一世界観ということで、私はそちらもぜひ読みたいと思ってしまいました。