評価:★★★★☆ 4.2
時は鎌倉。源氏と平氏が争いを繰り広げていた頃の物語です。
源頼朝と北上政子の娘であ る大姫は、幼くして木曾義高と政略結婚させられます。
これは、頼朝と、義高の父親である木曾義仲の間にあった源氏内部の勢力争いを収縮させ、平氏打倒へと意思統一を図るためのものでした。
義高は名目上は「大姫の婿」として鎌倉に迎え入れられますが、その実は、義仲が反旗を翻さないための「人質」でした。
この時、大姫6歳。義高11歳。
幼くして各々想いを抱えながらも、やがて仲睦まじくなる二人でしたが、 最後は親同士の関係に亀裂が入ったことにより、頼朝が義高抹殺命令を出し、非情な決別を強いられます。
大姫は病死するまで、その思い出を忘れる事はありませんでした。
話数:全23話
ジャンル:ラブコメ
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
それはとても美しい物語です。 源頼朝の娘・大姫は6歳にして婿養子を迎え入れます。その相手は木曽義仲の息子・義高11歳。 最初は政略結婚という事で、感情を見せない義高。それを受け入れ、親しくなろうとする大姫の、とても愛らしい物語として始まる物語は、基本に忠実な、起承転結の展開で、綺麗な悲恋の物語へと昇華していきます。 文章も読み易く、とても感情移入し易く、詩的とも言える話数もあります。 更に文字数43090文字のこちらの作品は、読み易い中編でありながら、ラストにはなかなかの仕掛けも用意されています。 きっと最後まで読んだ方は、前に戻って、幾つかのシーンが頭に過ぎる筈です。桜と共に… (僕は読み直す度泣いてしまう・笑)