評価:★★★★☆ 4
二十二世紀後葉、木星系に進出した人類は、衛星イオを拠点にエウロパを開発しようとしていた。豊富な鉱物資源と地熱に恵まれたイオと異なり、エウロパは氷に覆われた極寒の地である。だが、その厚い氷の下には無尽蔵の水がある。その水をイオに運搬するという巨大プロジェクトの一端を担うのが辺境インパクト作業船とそのクルー達。操砂士として、船に乗り込んだのは青年リュウイチ・タニヤマ。エウロパの巫女にあこがれる地味なスペースエンジニア。彼こそ、星を動かす者である。厳しい船長に鍛えられ、陰謀に巻き込まれ、宿命に翻弄される。辺境インパクト作業船を舞台に彼がつかみ取る果実は、栄誉なのか、富なのか、愛なのか。
話数:全41話
ジャンル:アドベンチャー
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
腕利きのスペースエンジニアのリュウイチに届いたのは、事故死したクローン親の遺言。謎の言葉『パシファエ灯台の火は消さないと』は、地球の存亡にかかわる壮大な陰謀を暗示していた。 リュウイチ達は地球を救えるのか、そして教団によってエウロパにつなぎとめられた美しい巫女と、リュウイチの恋の行方は。 読んでいるとまるで自分が本当に宇宙空間で作業しているような錯覚にとらわれる、そして宇宙で働く男たちの汗が香ってくるようなリアリティある描写に惹きこまれる。 そればかりではない、幼女の姿に悪魔的な操縦の腕を持つ「重力の魔術師」メイファンなど脇を固めるキャラもそれぞれ魅力的だ。 これぞ、待ちに待ったハードSF! 本格派を求めているあなた、読まないともったいないぞ。