評価:★★★★☆ 4.3
2008年2月14日のバレンタインデー。都内にある都立共栄高校で一人の男子生徒が毒殺されるという事件が発生した。凶器は下駄箱に入れられていた毒入りチョコ。被害者は同校の野球部のエースピッチャーだったが、彼にはいじめを主導していた疑いがあり、このいじめの標的となっていた科学部の松北泰助という生徒に疑いがかかる。が、松北は中学生時代の同級生である深町瑞穂を通じて私立探偵・榊原恵一にいじめの解決を依頼しようとしていたところであり、松北の依頼から榊原は事件の捜査に介入。彼の推理により松北を含めた七人の容疑者が浮上したが、一癖も二癖もある容疑者たちの証言が警察と榊原を翻弄する……。果たして、バレンタインを血に染めた毒殺魔は誰なのか!
話数:全7話
ジャンル:探偵小説
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
神聖なチョコレートに毒物を混入した真犯人は?! 最大の謎『フーダニット』が軸となって、作中にしっかり機能しています。 容疑者を七人まで絞り込めたものの、捜査は難航。被害者の元ライバルで野球を断念した少年や、補導歴有り・喫煙・サボり常習犯な不良少女、典型的な事なかれ主義教師に、被害者のイジメに堪えかねた自殺未遂少年、さらには女子更衣室ノゾキ男子まで……! 次々に登場する、個性派揃いの容疑者達に圧倒され、魅了されていくことでしょう。 犯人に成り得ない容疑者を捜査線上から外し、最後に残った人物こそが真犯人……。榊原探偵の導く納得の消去法は、実に鮮やかで見ものです。作中に張り巡らされた伏線は、真相解答編で見事に効いていきます! そして犯人が、最後まで隠し通そうとした真の『動機』はさらに残酷で……?! チョコと毒殺ミステリー大好きな人に、たまらない絶品であります!!