月下の狼と囚われの千里眼

血の様な紅い瞳、それ以外は色素の無い、真っ白で美しい子供。孤児院にいた彼は、その容姿と、まるで感情の無い、人形の様な雰囲気を不気味がられ、誰からも遠巻きにされていた。
5歳の夜に、孤児院が賊に襲われ、子供も大人も皆殺しにされた。子供は賊を殺して逃げ、たった一人だけ生き残った。
行く当てもなく森を彷徨った果てに、子供は不思議な雰囲気を纏う、十六夜と名乗った一人の美女と出会う。
名無しの子供は、彼女に月夜と名付けられ、弟子として拾われる。
それから月夜は、10歳でフリーの殺し屋になり、十六夜と離れて一人で行動する。
ある時月夜は、依頼人から暗殺の依頼を受け、マフィアの切り札、通称『千里眼』の暗殺に向かう。
出向いた先にいた千里眼は、１４歳の少年だった。
死を恐怖せず、死を望む千里眼に、月夜は戸惑う。
やがて揺れ始める感情。奇妙な出会いから生じた、一つの物語――。

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初投稿です。
元々、同人誌のネタだったものを、二次要素を抜いてオリジナルとして書き直しました。
素人の拙い作品ではございますが、楽しんでいただけると幸いです。

ジャンルを設定するときに悩みました。ジャンル詐欺にならないよう頑張ります！