評価:★★★★☆ 4
『強勇の美麗姫』という二つ名を持つ最強の女騎士キアリカは、結婚適齢期を少し過ぎた27歳。
昇進し続ける彼女は、しばらく結婚できない役職まで上り詰めてしまった。「男なんてもういらない。この国で一番の女騎士になってやるんだから……っ」
ヤケクソ気味にそう誓う、キアリカの運命や如何に。
※素敵なイラスト頂きました! ★付きにイラストが載っていますので、それだけでも見て行ってくださいな♪
アルファポリスにて重複投稿しています。
話数:全11話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
と言ってもこの小説のヒロインはあそこまで明るくはないちなみにヒロインの年齢二十七歳つまり……!もうじき三十路まあようするにようするにようするに、「いろいろと悩ましい年ごろ」なのですなのに恋人にふられ、周りからは怖がられ……「もういいもん、一生独身でいてやるんだから」と半ばヤケクソ半ば決意した彼女に果たして恋の女神は微笑むのか……?!それにしても、と思う。恋にも仕事にも、一生懸命生きるそうでなきゃ、きっと幸せは掴めないしイイ女になれないヨ。そんな作者様のメッセージが聞こえてきそうな。そんな小説である
恋愛物って、長くて最後まで見るのが大変というイメージってありますよね?そのイメージのせいで読まない方って、結構いると思うんです。しかぁし!この小説は恋愛物にも関わらず短いんです!もちろん悪い意味では無く、恋愛物の良いところを凝縮した、という意味です。しかも、その無駄を省いた物の中に少年漫画のようなバトルを取り入れているんです!そのバトルも少し短いんですが、そこの長さがまた絶妙なんです。足りないと思わせることも無く、長いと思わせることも無く。書いた方は天才ですよ、間違いなく。恋愛物の基礎をしっかりと押さえつつ、バトルも短いのに読みごたえがある!思考のすれ違いなんていう長くなりがちな場面も、短い中にしっかりあるんですよ?本当に素晴らしいです。恋愛物を読んだことのない方や時間のあまりない方でも読める、おすすめの小説です。是非読んでみてください!
これは強勇の美麗姫、などと呼ばれた美しく格好いい女騎士のお話しです。周りがどんどん結婚して焦っちゃう、あるあるですよね。そんなとき任された隊長職。隊長なんてやってしまうと、三年は抜けらず完全に婚期を逃してしまう。彼女は心に決めてしまうわけです。男などいなくても、一人だけで生きていける。高みを目指し、誰もが認める騎士になってやるのだと。そんな時、出場することになった剣術大会。迫力のある戦闘シーンだけでも見処ですが、彼女は隊長に相応しい戦いのすえ敗北。実はここからが、もうひとつの本番。この後、彼女に怪我をさせた張本人と1ヶ月の夏休みを過ごすことになるのです。楽しく充実した夏休み。あっという間に残り五日。彼が彼女のために1ヶ月の休みをとったのは何故なのか?怪我をさせた責任からか、それとも?強勇の美麗姫は幸せを掴むのでしょうか?それはあなたの目で確かめて下さい。
強勇の美麗姫、キアリカ。騎士隊の隊長である彼女の魅力がこの作品の全てです。婚期を逃しかけていて、整った容姿を持つにも関わらず女性として強過ぎる彼女は、その内面においてはとても可愛らしい女性だ。彼女が気の強い仮面の裏に隠した素顔は、我慢して耐えてしまう健気なものであり、不幸な事に傷付いても耐え切ってしまう芯の強さを持ってしまっている事にある。そんな彼女が幸せを掴むのに必要なもの、それが何なのかは是非本編を読んでみて欲しい。彼女の可愛さに、きっとあなたも叩き伏せられてしまうだろう。
戦うヒロインというジャンルはあれど、現実的に考えてそれを実行するのは難しい。自衛隊などにも女性自衛官は居られるが、やはり男性と比べると筋力などの問題などが山積みだ。この話は、そんな腕力や技術力が物を言う騎士団に所属するアラサー近くの女性騎士が、ひょんなことから二ヶ月ほどの休養をとらざるを得なくなってしまい――という話だ。しかし、恋愛ものと言えば甘酸っぱいものを連想しがちだが、この作品にはそのようなものよりもこう、力強さのようなものを感じる。それは主人公であるキアリカの性格ゆえだろうか。強かな彼女はなるほど、男よりもよっぽど男らしい。個人的にはとても気持ちのいい女性だ。こんな女性を放っておいた周りの男性の気が知れないとも。強勇の美麗姫。彼女は確かに一番の女騎士であるらしい。
まるで管理職まであっという間に昇進してしまい出会いの機会を失ってしまったキャリアウーマンを思わせる話である。この作品は、そんな状況に陥り結婚ができずにいる女騎士キアリカの話である。ネタバレになりそうなので、省略するがキアリカは怪我をして二ヶ月の休養をするのことになるのだ。この怪我の原因を作った男性が何を思ったのか自身も一ヶ月の休暇を取る。そしてキアリカとその男性の奇妙な一ヶ月の休みが始まるのだ。まるで忙しい大人に訪れた人生の夏休みである。この休みによって美麗姫の人生は大きく変わってしまうのだ。諦めてはならない。これからまだ何があるかわからない。そのようなメッセージを感じる作品である。まずは美麗姫が幸せになれたのかどうかを、是非ご覧になってください。