評価:★★★★★ 4.5
大学1年生の檜山蘭≪ひやまらん≫は、映画製作サークル〝白鯨〟のサークル員、黒沢あきらに恋をした。情熱的かつゲリラ的な恋だった。
黒沢に恋をしたというだけで映画が好きでもないくせに白鯨に入部した檜山は、あの手この手で彼女に近づこうとするが、なかなか上手くはいかない。
そんなある日、悪友の北野の一言がきっかけとなり檜山は白鯨の制作する映画で主演を演じることになった。改めて映画の勉強をすべきだと考えた彼が家で古い映画を観ていると、何の前触れもなく筋肉漢がテレビの中から現れた。彼は自らを〝スライ〟と名乗り、『悪魔の地獄グリズリー』という映画の主役だと自称する。
黒沢に近づくためにスライを利用することに決めた檜山は、彼を自分の家に同居させる。
はじめのうちはスライのことを「面倒な男だ」と考えていた檜山だが、徐々に彼に友情を感じるようになっていき……。
恋、映画……そして筋肉。男2人が繰り広げる汗くさい青春が、いま幕を開ける――。
(本作品のキャラクターが活躍する『八日目の清楚系美少女は「はじめまして」とぎこちなく微笑んで』も公開中ですのでよろしくお願いします)
話数:全28話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
主人公、檜山蘭が、大学入学とともに見た自主制作映画で主演の女性に一目ぼれし、その勢いで映画サークルに入って映画を撮っちゃう話。一言で言えばそうだけど、ここに蘭の、届くに届かぬじれったい恋と、そして彼の家に居候することになった不思議な筋肉むきむき男、スライが関わってお話は面白くなる。サークルの特徴的な登場人物たち。ビターエンドを愛し、ちょっと名の知れたアマチュア映画監督小津。駄目人間っぽくて、だが面倒見のいい三池。役者バカの優男、園に、一見ギャルっぽくも付き合いのいい北野。そして、アクション映画大好き天然ヒロイン黒沢。愛すべき彼らが繰り広げる、11万5千文字の青春劇。これ、すっごく楽しいですよ。