評価:★★★★☆ 4.1
犬よりお金も手間もかからない。そんな理由で、ペットとして大流行の猫。ネコノミクスなんていう単語も生まれるほどだけど……ブームの裏には隠れた暗闇がある。
毎年、子猫を含めて2万匹以上が殺処分されているという現実。身勝手な人間達に対する猫達の怒りや悲しみを、藤江周という男子高校生の飼い猫2匹が、擬人化して日本語で伝える、そんなおとぎ話。
話数:全4話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
猫ってかわいいですよね。モコモコしてて、思わずモフモフしてしまいたくなりますよね。しかも飼ってる猫がネコミミ娘になったりしたら、もうテンションマックスですよね。この話は飼ってる猫がネコミミ娘になっちゃったお話です。やばい、これからネコミミ娘たちと夢のような生活が。でも、ちょっと待って。この物語はそんな猫達ときゃっきゃうふふするだけの話じゃないんです。連れてこられた猫の集会で語られる猫達の現実。それはどこか重たいですが、とても考えさせられます。野良猫問題に真剣に切り込んだ怪作。ぜひご覧あれ。
∀・)ある日、目が覚めたら飼い猫が人間となっている。これだけで何ともSF的な面白さを感じてしまうのですが、それだけで終わらないのがこの作品1番の魅力。飼い猫、野良猫、みんな色々なことを考えて生きており、その生き方は人間と違えど必死なんです。そんな深いメッセージのようなものを作品全体を通して教えてくれます。勿論1作品としても読みやすく、人間化した飼い猫のメイちゃんとプリンちゃんがとても可愛く描かれているので、楽しい読了時間になると思います。随所で使われている挿絵も素敵なものばかり♪♪成宮様を知らない人には是非触れて欲しい素敵な素敵な作品です♪♪
なんらかの理由で野良になった元ペットの動物たち。彼らは一体何を人間達に思っているのだろう。想像するならば、人間を恨んでいる動物たちばかりに違いあるまい。道の真ん中にいた子猫を抱いた事がある。我が家やマンションで実家には犬がいた。到底、猫を飼える状態にない。それに私は猫アレルギーだ。「すまぬ、すまぬ」、そう言いながらせめて車にひかれない所にと道の隅に移動させたことが、いつまでも心に刻み込まれている。あの猫はどうなったのだろう。あのままカラスにでもやられてしまったか、餓死したか、センターに送られてしまったのだろうか。悔いばかりが残る。せめて今後、彼らのような存在が減るような世の中にしたいと常々思っているが、無力な私には何もすることができていない。せめて我が家の犬たちだけでもと、愛してあげている。どうか、この物語が世の中に広まり不幸な動物たちが減りますように。可愛い挿絵も必見だ。