ネタの細道 完結日:2017年7月29日 作者:秋月 忍 評価:★★★★☆ 4.3書き手であり、読み手である私が、創作(主にファンタジー)に関することをつらつら書いていくだけのものです。 ※2017年7月29日完結しました。 ありがとうございました。 浅学、無責任、ミーハー視点のため、創作のためにはあまりならないと思います。 話数:全100話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ファンタジー論 創作論 注意:全年齢対象 なろうで小説を読む
ここからあなたの想像は無限に広がるだろう。物語に新たな展開を加えたくなるかもしれない。長編連載はこりごりと思っていたはずなのに、なぜか新作を開始して呆然としているかもしれない。つい筆を取りたくなる、そんな不思議なエッセイなのだ。ちょうど百話で完結したこちらの作品だが、完結理由をご存知だろうか。キリがいい、目次画面のスクロールが大変になる。これはどちらも正解だ。けれど、ここには秋月様の素晴らしい想いがある。感想欄が見づらくなる。これもまた、エッセイが完結した理由の一つなのだ。エッセイは話題提供、濃厚な感想欄が本文というのは以前に秋月様が冗談めかしておっしゃったことだが、事実、このエッセイから派生した感想欄の内容は素晴らしい。掘り下げてみたり、広げてみたり、全然別のもの同士を繋げてみたり。感想欄はディスカッションの場であり、ブレインストーミングそのものだ。ぜひ味わってみてほしい。
秋月さんの ひとがら というのか、敷居がひくくて 難しいことばを使ったり、上から目線ではなく、「わたしも苦労してるのよね」みたいな話しかけてくるようなエッセイに、思わずひきこまれ、返答をしたくなります。 そして、話題の豊富なこと! 創作談から、創作のネタ、創作をする方法。 話を書く人って、すごい! わたしは まだまだ だなあって思ったりします。 ファンタジーを書く人には、おすすめかも。
100話完結と言う長編エッセイ。しかもタイトル通り、ネタの王道から裏道まで網羅したかのような多岐にわたる話題。作者様独特の、やわらかい語り口は心地よくすっと頭に入ってきます。一話一話の長さも程良く、負担にならず気軽に読めます。何よりすごいと思うのは、エッセイと言うのは自分の考えを主張する物だと思っていたのですが、このエッセイはネタの紹介や提供を趣旨とされていて、考え方の押しつけが感じられません。「ああ、なるほど。こんな見方もあるんだ」何度そう思わされたことか。どこからでも読める気軽なエッセイ。でも知識の幅が広がります!是非ご一読。
このエッセイ、一見自分の好きなことを言いたい放題言っているように見える。だけど、よ~く読むと「ほうほう、そうか」と納得することを言っている。作者はあらすじに書いてある「創作(主にファンタジー)に関することをつらつら書いている」だけのつもりのようだが、読み解くと奥が深い。どなたでも作品を作る時、程度の差があるとは思うが、ある程度の設定を創るだろう。だけどネタに詰まる時が訪れたりしないだろうか。そんな時にはこの作品を読んで、自分の作品のヒントを貰おうではないか。
独特、という言い方はおかしいかもしれませんが、なるほどな、というスッと入り込んでくるようなエッセイです。 批判するわけではない、だからといって肯定し過ぎるわけではない。こういうことならこう言うことなのではないか? という疑問に対して、こうだろう、という答えが端的に書かれており、ストレスもなくスラスラと読めます。 目から鱗、というよりは純粋な驚きというのでしょうか? 中々面白い。私はそう感じました。
なんて事のない会話シーンや、ちょっとした場面背景を描く際。はたまたキャラの名前だとか、世界観を考える際の歴史や文化。元来小説とは、そういった細々としたネタが、チリが積もるようにして出来上がるものです。そういう時にありがたいのが、この作品のように手軽にすぐ読める小ネタ集。朝日新聞の天声人語を読むのと同じような感覚で、1話読むたびに「なるほどなー」が積み重なっていくのは結構楽しいですよ。ここで学んだネタの数々を、どのようにして作品作りに活かすかを考えるのも、また楽しい。