立川楓は自分でも気が付かない先天的に魔力の非常に高い人間であり、怪異現象を引き寄せ、身の回りを不幸に陥れていた。それを解決したのが、魔術や霊的現象を専門に探偵業を営む矢向左千夫であった。
楓には魔術や霊的な現象をフラットな状態に戻すという非常に高度な魔術を扱うことができた。矢向は楓に魔力をコントロールできるように訓練を施すことになった。矢向の下で手伝いをするようになった楓は昔自殺した女子大生の怨念が残るアパートの調査を依頼される。事件を紐解いていくと怨念の原因が悪魔によるものだと判明する。悪魔を追い払うことには成功したが、仕留めることには失敗してしまい、再び彼女らは事件に巻き込まれることになる。
楓はアルバイト代金としてもらった福引券で熱海旅行券を引き当て、矢向と共に旅行へ出ることになる。そこで、稲城誠という父親の暴力に悩まされる少年に出会う。彼は無意識の内に悪魔を呼び出し、それに取り憑かれ、旅行を利用して父親を殺害することを試みていたのだ。楓は誠の魔術を見破り背景にいる悪魔と対面し消し去ることに成功する。しかし自身に芽生えた力を上手く使えないことに悩み、魔術や霊的現象を追うことを躊躇し始めた。
楓は魔術から手を引き、親友の理香と普通の生活を送っていたのであるが、幽霊である武蔵という少年と出逢い、謎の盗難事件に巻き込まれることになる。調査を進めていくと、校内で巻き起こったすべての盗難騒ぎは理香が作り出した幻想であるということが発覚した。理香は楓の魔術によって魔力が無い状態を消し去られ、魔術師としての力を開花させ、同時に武蔵という幻想の人間を作り出していたのだ。理香の魔力を消すと武蔵も消えてしまう。武蔵に好意を抱いていた楓は迷うが、自分のすべての魔力を振り絞り、武蔵ごと理香の魔力を消滅させるという道を選択する。
魔力を失った楓は怪異から解放されることになった。しかし、理香の小学校時代の同級生をイメージし作り出された武蔵は今もどこかで生きているということが判明する。この事実を知った楓は武蔵を探すため、新しい世界に向かい飛び出していく。
魔術探偵 立川楓の怪奇事件簿
完結日:2017年7月20日
作者:内山健太
評価:★★★★★ 4.5
話数:全4話
ジャンル:
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
その他要素
注意:全年齢対象