右手 左手 完結日:2017年9月5日 作者:なななん 評価:★★★★☆ 4.1空を掻く右手 ぎゅっと握る左手 話数:全2話 ジャンル: 登場人物 主人公属性 未登録 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 ショパン ミケランジェロ 恋 日常 注意:R15 なろうで小説を読む
この作品で面白いと思ったところは二つあります。一つは、詩でありながら二つの部分で構成されているところです。詩というと、単発あるいは詩をたくさん集めた詩集、という形が多いものなのだと思っていたので、意外性がありました。そしてもう一つは、切ない雰囲気がありながらも、リズム感が感じられるところです。どこか軽やかさがあり、そのおかげで、とても読みやすく仕上がっていると感じました。素敵な詩です。ぜひ読んでみて下さい。
2話に渡る、特異な形式の『詩』である。 悲しげな抑揚ではあるが、それでもリズム良く詠むことができるのは、この作家さまが音楽に精通しているからなのか? 右手を伸ばしてもその手で何かを掴むことは叶わず虚しく空を切る。淋しさだけが募っていく。 それに呼応するかのように、左手が空を掴もうと必死に伸ばされる。 1話と同じ旋律で綴られた左手に集う想いとはなんだろうか? そっと添えられたその手が幸せの欠片を運んできてくれたのではないのだろうか? そう感じたのはわたしの独りよがりだろうか?