●予告篇●
「ダメ人間の、ダメ人間による、ダメ人間のための祭典。それこそが、ダメ人間コンテスト」
――はじまりは唐突に――
「……ありのまま、自分のダメの全部を武器にして戦う。それが『ダメ人間コンテスト』」
――ごく普通の大学生、室戸の人生を変えた、奇妙な出会い――
「……自分の、この世の不条理をすべてねじ伏せに行ったのだと」
「かしゅぅぅぅぅぅ、なっつどぇぇぇぇぇぇぇす!!」
「……ド素人連れて『溜王』? そんなドリームを真に受けて本気でやろうとでも? 面白いヒトだぁ」
「……でもキミに逢った。これは何?」
「……少々手を入れさせてくれ、ジョリー」
「みんなーっ!! ダメ人間にぃぃぃぃ、なりたいかぁぁぁぁぁぁっ!!」
「あ、余裕のウェーイ、あ、余裕のウェーイwwwあ、余裕のWooooooooooooooooomっ!!!」
「……俺みたいな高3でダメ張ってる腐れ野郎、他に、いますかっていねーか、はは」
「……同時に萌えの大部分をアヤ・ハツマに傾倒しているワタクシとしましてはフォヌマロカリスww」
「ユー、メイド、ミー、ハッピー。ヒャハぁぁぁ!!」
「がああああぁあぁあっ……左括約筋が攣ってる……右も限界に近い…」
「ぼ、僕はここで肯定された……肯定されたんですっ! ダメな自分のダメだったことを!!」――様々なダメ人間たちとの、壮絶な戦い、そして、運命の出逢い――
「自分のこと、『自分』って言うのやめなさいよっ、自分に自信が無いからっ、『自分』なんて言葉で逃げんのよっ」
――「元老院」を標榜する、強敵たちとの死闘の中、――
【『このダメ対局をっ!! 中断しない!! 納得のいく説明っ!!』】
「『……それでもって○○が××で××しちゃった! ××!! ××!!』」
「……逃げんのかよ、逃げんじゃねえよ、男らしくねえぞっ」
「……でもその後に残ったのは、毒も澱も出し尽くした、ニュートラルな自分だった」
「……あなたのしがらみを全てぶち壊す。元老を、元老の元凶を引きずり出して決着をつけます」――室戸は、少しずつ、無理やりにも自分自身と向き合っていく――
「……ダメを愛する心がなけりゃあ……ダメ人間じゃねえのさ」
――すべての、愛すべきダメ人間たちに贈る、魂の浄化の祭典――
<ダメ×人×間×コン×テス×ト>
――完結&絶賛公開中――
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この小説を読む前、ひとりで四字熟語を列挙して遊んでいた。それも漢数字の一を必ずどこかに加えるというありきたりな頭脳トレーニングだ。一刀両断、一心不乱、一心同体、一蓮托生といった具合にだ。その最中にこの小説を読んだ。ぼくはこう言わざるを得なかった。呵々大笑。すぐにはっとした。それを言うなら、破顔一笑じゃないかと。しかし違うのだ。この小説は破顔一笑なんて言葉では収まりがつかない。まさしく抱腹絶倒なのだ。ハイレベルなギャグセンス、そして入念に作りこまれた設定は、読者を笑いの世界へと誘い込む。この小説はストレス社会を生きる読者のビタミン剤となるだろう。まだまだ書き足りないが、文字数制限を大きく超えたため、大部分を割愛させて頂いた。
「『一番』を目指さないか」「ダメ人間の、ダメ人間による、ダメ人間のための祭典。それこそが、ダメ人間コンテスト」 唐突な。これは第一話のタイトルでもある。さあて……そんな唐突な。「自分はダメ人間とは思ってませんし、ましてやそんな力も無いですし。その力を使って何かをやろうとする想像がまったくもって思い浮かびませんし」「『自分はダメ人間ではない』。ダメ人間は皆そう言う」 (;´・ω・) 見も蓋もねえな。ダメ人間コンテストとはなんなのか。選び抜かれた猛者たち(ダメ人間)による、ダメさ加減を競うコンテスト。んなもん競ってどうすんのよ? 金さ。莫大な優勝賞金を手にするダメ人間は、果たして誰なのか!?うーん、こんな大金が手に入るんなら、俺も今日からダメ人間になろうかな?
正直、妙なタイトルだなぁ~と思っていたんですが、読んでみるとレビュータイトル通り。……何これ、おもしろい!!主人公の名前が、双子の兄弟の名前が、両親は何を考えている?!いや、作中に書いてあったけど。読みが一緒でも、漢字が違うだけで、こんなにも意味が変わっておもしろいのか、という再発見。一話ごとの文字数がちょうどいいので、サクサク読めます。気持ちが落ち込んだ時に読むと、ふっと笑い飛ばせる楽しい作品です。