泉の聖女 完結日:2017年10月11日 作者:小花衣 麻吏 評価:★★★★☆ 4 水無月まりは、幼き頃から虐められていた。 小さな幸せを得ようとしても、得る事が出来ず、ついには心の病にかかり、生活困難な状態まで追い詰められる。 そこに、魂を入れ間違えたという神が現れ、とんとん拍子に泉の聖女として異世界へ―― しかし、そんな簡単になにもかもがうまくいくわけがなかった…… それでも彼女は強く願う。 必ず強くなってみせると―― 話数:全125話 ジャンル:アドベンチャー 登場人物 主人公属性 女主人公 職業・種族 未登録 時代:未登録 舞台:未登録 雰囲気:未登録 展開:未登録 その他要素 スキル ステータス 三角関係 日常 異世界転移 身分差 注意:R15 残酷な描写あり なろうで小説を読む
最近流行っている異世界ものといえば、主人公が転移した先の女の子と出会い、イチャイチャしながらどんどんハイスペックになって大暴れするイメージが強い。けれどこの作品の主人公の女性は、とある出来事が原因で心に病を患ってしまう。転移した先でも何もかもが上手く行くわけではなく、自分に幾度となく降りかかる困難、そして呼び起こされるフラッシュバック……そして一番の見所は、主人公の緻密なる心の描写なしにはこの小説は語れないです。彼女の心の動きを見ながら冒険をするという斬新な表現方法は、非常に目を見張るものがあります。一見するとごく普通のファンタジー小説ですが、仲間と困難に立ち向かって行くその姿は、他の小説にはない持ち味でしょう。オススメです。
ハイファンタジーの異世界転生モノ、そう聞くとちょっと食傷気味の方も多いのではないでしょうか。だけどこの作品はちょっと恵まれない環境の青年がトラックにバンと撥ねられて異世界で無双&ハーレムというライトな作品とは真逆と言ってもいい物語です。主人公マリは現実で強迫性障害、鬱病、社会不安障害、全般性不安障害と数多くの病に深く悩まされている女性で、暗く辛い人生の中にいた彼女は転生で救いを得ます。こういう主人公が軸として描かれる物語なだけあって心理描写が繊細で見事。ハイファンタジーらしい美しさも存分に味わえて、安っぽくない物語を堪能できます。深い感情移入を味わいたい方はぜひ読んでみてください。
この小説はマリ、という心に傷を負った少女が登場する。僕はこの少女マリにすぐに感情移入し、そしてマリになった気持ちで様々に苦しみ、そして喜び合う経験ができていることが本当に幸せだと考えている。主人公マリはメンタルヘルスの病院に通う少女だ。そんな彼女の描写は本当に細かく、興味深い。そしてそんな彼女が最愛の味方がなくなる、自身が受けた暴力を再び受ける…といった極めてつらい暴力を経験してもなお、強く生きようとする姿に、彼女の強さを感じることができるだろう。その強さはしなやかで、優しさもある。そんな勇気を知っているからこそ書ける小説だ、私はそのことに深く感動した。また彼女を取り巻く人物たちも魅力的だ。旅のパーティはやや多めだが、一人一人のキャラが立っているために楽しく読むことができる。本当の強さとやさしさの物語を求めるすべての人に読んでいただきたい作品だ。
★異世界転生と聞いて私は偏見があった。つまりは『あぁ、またこれか』と言う感じに。だがそえは間違いだと悟った★現実世界で心身ともにボロボロの主人公。先行きの見えない毎日に擦り切れ絶望していた所に1人の神が降臨する。いわく『魂を入れ間違えた』と、ここだけ見ればたんなるコメディである★だがこの作品の本質はその先である。なろうでは異世界転生=チート的な雰囲気が漂う。つまり現実世界を否定して理想の世界へと逃避するための方便として使われているのが多い。この作品はそこからが根本的に違う★転生した先で彼女を待っていたのは主人公マリと同じように、辛い過去を引きずり他者との関わり合いに苦しむ者たちだった。転生先で得られた力も万能じゃない。手探り状態で与えられた使命を全うするためにマリは奮闘する★なにより心理描写が秀逸で万華鏡のように喜怒哀楽を表すヒロインの心理的な可愛らしさが光っている★ぜひご一読をすすめる
現実世界から異世界へ! だなんて王道中の王道ではありますが、序盤を読めばわかります、女性らしい細やかなで繊細な文章と言ってあげたいのですが違います、小花衣 麻吏ワールドなんですよ! 小花衣 麻吏の独特な世界観に魅力溢れるキャラクター達、三十路前の苦悩が見え隠れする主人公が、肉体年齢16歳になり! 中身が無いイケメンに惚れる少しダメな部分がある女性かと思いましたが、イケメンは実は性格もイケメンで! マリ・ラミレス勝ち組じゃないと思うシーンがあったりで。一人の女性の生き方を等身大で見れる作品になってますね、一人の女性が精神的にまたは肉体的に強くなる成長ストーリーです、お時間があれば是非読んでください!
鬱病や強迫性障害などの精神病を患っている主人公は、現実世界で幸せを味わう事はなかった。たった1つの、希望と思った人に裏切られ、絶望を味わう。唯一救ってくれたのは、神様だった。主人公は異世界に行き、喜ばしき生活を送るが、そこでも絶望の闇を知る、ただ現実世界にはない、希望の光で照らされる。主人公の人間らしい喜怒哀楽が表現された優しくも素晴らしい物だと思います!是非見て欲しいです!
この作品は、現実世界で始まり舞台は異世界へと変わっていくストーリーとなっておりまして複数の病気を抱えている主人公が異世界で頑張っていく素晴らしいファンタジー小説となっております!そしてさらに女性の方はもちろんですが、この作品は、男性の方でも楽しんで頂けるストーリーとなっておりますのでファンタジー系がお好きな方にはたまらない作品であります!是非、皆さんこの機会に史上最大級のファンタジー小説をたっぷりとご覧ください!