評価:★★★★☆ 3.9
冴えないオタク、大井卓也(おおいたくや)は、憧れのアイドル・沢井真由(さわいまゆ)に会いたい一心で、秋葉原での独り暮らしを始めた。慣れない都会暮らしのストレス解消法として、週二回、メイド喫茶に通う。それが癒しを求めた彼の唯一の楽しみだった。
メイドの子に何かプレゼンとしようと、見慣れないアンティークショップに立ち寄るが、そこで高価な花を買わされた。花なんかに興味の無い卓也だったが、何故か愛着が湧き、自室で育てることに。
開花間近なある日、目覚めた卓也の前に、沢井真由似のメイドがいた。彼女は、花を育ててくれた主人に尽くすために生れて来た妖精だった。アイドルの沢井真由に似ていることから『マユ』と名付け、卓也はメイドのマユと同棲を始める。
夢のような生活だったが、何かが足りない。それは、卓也の一方的な片思いで、マユには愛や恋するといった感情が無かったから。生まれたばかりで経験が無いのだから仕方がない、と卓也は気遣うが、愛や恋する気持ちを持って主人である卓也に尽くしたいと、マユは愛、恋の意味を捜し求めて、独り秋葉原の街に出て行くのだった。
話数:全9話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:R15
アイドルが大好きで上京してきたオタクが、 植物を買って育てたら、大好きなアイドル似の、理想のメイドが出てきた! そこには、何でも言うことを聞いてくれるメイドとの、ドキドキの生活や得難い優越感! それだけの話かと思いきや…… 単なる萌え小説とは一味違う。 温かいメイドの思いに励まされ、彼女のために頑張ろうと決意し、絶望の中をがむしゃらに進み抜く。 ただのアイドルオタクだからこそ、がむしゃらに頑張る主人公が、どこまでもかっこよく、胸を熱くする。 辛い現実を生き抜くからこそ、熱い一言一言が心に響く。 これは一人の男が幸せを掴む話。 これは一人の読み手が胸を震わせられる話。 この小説を読みきった後の感動は、あなたの大きな力になる。 温かくも素敵すぎる物語、単なる萌えでは得られない。 溢れる感動に包まれて、心から「読んでよかった!」と叫べる名作である。