評価:★★★★☆ 4
この星は四年に一度、隕石の『巣』を通過する。
星を守るため、隕石を迎撃する魔女のいる世界での物語。降臨歴一〇二六年。隕石『ブロンテス』がヤポニアにもたらした悲劇から、十年の歳月が過ぎた。
魔女後進国であるヤポニアの新人記者フミオ・サクラヅカは、隕石対策の最前線、国際高空迎撃センターのあるワルプルギスへと向かっていた。
そこで一人のヤポニア出身の魔女が、星を追う者『スターチェイサー』の訓練を受けているとの情報を得たからだ。護衛兼ガイドの防御士『シールダー』トンラン・マイ・リンと共に、フミオは初めて魔女の国へと足を踏み入れた。
若く美しいヤポニア人の魔女の名前は、サトミ・フジサキ。
その教官を務めているのは、前回の隕石極大期の英雄、ニニィ・チャウキだった。襲いくる隕石から母星を守る魔女たちの姿を目の当たりにして――
フミオはこれまでヤポニアではあまり知られていなかった、『魔女』の世界への理解を深めていく。魔女の傘で守られた人々の生業を見下ろして、ワルプルギスの魔女たちは果たして何を思うのか。
天空を駆ける魔女たちよ――さあ、星狩りの時間だ。
話数:全35話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
∀・)イデッチですよ~。そうですね、まず『魔女先輩を紹介します』という大作の名作から間もなく、このハイクオリティな作品を投稿されたNES様にマジリスペクトでした。それほどまでに読み応えのある作品でした。魔女が惑星を救うという何とも不思議かつ壮大な世界観を持った作品なのですが、それが不思議と読者を惹きつける作品でもございます。フミオという男子記者が主人公ですが、彼を囲うトンランまたサトミという魔女達がとても魅力的に躍動して物語を盛り上げてくれます。まぁ、まずは読みましょう!トンランが可愛いから!とにかくトンランが可愛いから(ゴリ押し)!
魔女。魔女は母星たる惑星を守る存在。崇められ、疎まれ、利用され。それでも「魔女」としての使命に実直に従う。この物語に出てくる国ヤポニカは、日本を思わせる国だ。そこにある「魔女」という、異質なモノへ向けられる差別。ヤポニカの記者であるフミオ・サクラヅカがその「魔女」の活動を追うことで話が進んで行く。過去に起きた大惨事。隕石『ブロンテス』の衝突と引き起こされた災害。この『ブロンテス』を中心に人々が繋がっていく。知り得なかった事実が、フミオの認識を変化させ、魔女たちの心も変えていく……はずだ。ハイファンタジーではあるが、どちらかというとローファンダジー寄りの近未来的な世界だ。派手なアクションは少ない。何故なら、フミオと魔女たちの交流と心の推移がこの物語のキモだからだ。魔女も「人間」であり「女の子」だ。この思想が根底にある、人間ドラマなのだから。