評価:★★★★☆ 3.9
※書籍化決定!2018年1月27日に宝島社より発売!
※後日談公開「太閤を継ぐ者 大坂の陣後、それぞれのストーリー」主人公、近藤太一(こんどうたいち)は真田幸村や徳川家康に憧れる生粋の戦国マニア。
彼の夢は、戦国時代にタイムスリップして、その時代を満喫する事であった。そんな彼の目の前に突如現れた怪しげな女の呪術により、彼は念願の戦国時代へと転生する。
その転生先は…悲劇のラストプリンス…豊臣秀頼であった。
時は関ヶ原の合戦からわずか1カ月前…
しかも未だ7歳の彼は没落の運命にある豊臣家を復権させる事が出来るのか!?彼の秘密を唯一知る、真田幸村とともに逆襲のifのストーリーがここに幕を開ける!
さあ!始めようか!豊臣の底力を見せてしんぜよう!
※マップの挿絵を時折挟みます。
話数:全374話
ジャンル:
登場人物
主人公属性
- 未登録
職業・種族
- 未登録
時代:未登録
舞台:未登録
雰囲気:未登録
展開:未登録
注意:全年齢対象
この物語は、未来を知っている豊臣秀頼が、大坂の陣で無双するという、単純なお話ではありません。高校生の歴史オタク近藤太一くんが、戦国のラストプリンス豊臣秀頼となり、いい意味でも悪い意味でも歴史が変わっていきます。なかでも自分の一番の印象となったのは豊国踊り。敵も味方も立場も時勢も関係なく、みんなが笑顔で踊る。そんな素敵な踊りをみなさんも体験してみてはいかがでしょうか。この物語のラストを、あなたは想像できますか?ぜひ読んでみてください
書籍版を読みレビューを書かせていただきます。物語は転生でありながらも、時代を捉え進んでいく全ては最後の瞬間まで分からないと言うのが本作の魅力にあります。数多くの歴史人物に彩られながら主人公が経験する様々な策略と思いがけない人の心意気が詰まっており読み手は多くの感動を胸に抱くでしょう。書籍化されるまで前半を読まずに耐えたのは作品が最高であると信じたからです。結果は最後に満足しました。休みの1日を丸々使う価値のある一作であると感じます。最後に作者様の作品に掛ける情熱はどの文豪にも負けない者がある!と、だけ言いたい。レビューを書けたことが幸せです。皆さんも最高の読書タイムを楽しんでください。(*^^*)
大抵、書籍化したあるいは書籍化する作者は、読者の意向をあまり考えずに最後まで書くものです。もっとも、書籍化した後叩かれて再起不能になってしまう原因もそこにあるようで。しかしながら、涙を呑んで「敢えて」決めていた流れを変える・・・なかなかできるものでは、ありません。私も、現在連載中の表題作では、ちょっとした「合わない」と思われるネタで、読者の増減が決まってしまうことが多くなりました。これは、賛否両論あると思いますが、私は「英断」だと思い感動しました。
天下人太閤秀吉が最後の願いをする。それは息子である秀頼の将来のことだった。未来人の我々はその将来が明るくない事を知っている。秀吉はわらにもすがる思いで怪しい女に秀頼の事を頼む。代償は秀吉が大切にしていたもの……。その代償を元に女がやったことは、秀頼に未来人を憑依させることだったのである。そして憑依することになった未来人である高校生が目にしたのは、関ヶ原の戦いの一ヶ月前の戦国時代であった。(大阪夏の陣でないだけまだ救いがある)はたして、彼は秀頼として豊臣家を生き残らせることができるのか!太閤最後の願いを叶えるための戦いが始まる。
関ヶ原直前の豊臣秀頼という、とんでもない逆境へ転生した主人公。生き残りをかけて走り始めます。目指すのは父秀吉の周りにあった「人々の笑顔」。作者のじゅー様改め、友理 潤様の作品に共通する特色は「人物を描くこと」。 戦場でライバルと対峙する「凡人」の迷い。 頭を上げ胸を張って死地に赴く「敗者」の矜持。 来たる世のため愛情を捨てる「勝者」の苦悩。 そして日常のささやかな喜怒哀楽。てんこ盛りです。お勧め致します。ハンカチを握って是非ご一読ください。
もしかしたら、新たなる予感がする戦国物小説かもしれません。なんと、主人公が豊臣秀頼に転生してしまうという物凄い設定の物語なんです!もし、豊臣氏が関ヶ原で勝利していたら、秀頼の運命はどうなっていたか。こんな予感さえしてしまうかもしれないのです。転生と言ったら異世界を思い出しますが、たまには過去の日本に転生する物語を読んでみるのもありでしょう。戦国の歴史のifルートがあったら、あなたはどうしますか?とにかく読んでみましょう!
時は1600年、関ケ原合戦の勃発年。のちの惨劇のすべてを知る現代人、近藤太一は「秀頼」として豊臣家の未来に舵を切る。歴史大河は数あれど、ここまでやるか!? と言わしめたのはこの1本だけ。この小説に書かれているのは、戦国ロマンだ。ふつうホラ。戦国をテーマにしたら、武将の思惑や欲望なんかを書きたくなるじゃん?この作品は、戦国ロマン。それぞれの武将の、お姫様の、「願い」が描かれているの。そんな無数の希望を踏みにじるべく、ついに幕を開けるバトルオブ関ケ原!いやはや、のちの歴史を知っているからこそ、大河ドラマは面白い。いやはや、のちの歴史を知っているからこそ、大河ドラマはつまらない。結局どっちが勝つかってわかってるからね。なあ、秀頼? 「もう俺は決めたのだ――自分の運命は自分で動かす…」ちょっとまて秀頼、なにする気だよ? 歴史変わんじゃねえか。
舞台は、徳川家康が権勢を大きく強めるきっかけともなった関が原の戦いの直前から始まります。高校二年の主人公は、戦国マニアが過ぎて、戦国の世を満喫したいとも思っていましたが、念願どおり戦国時代にタイムスリップしてみれば、十数年後に家康に滅される運命の豊臣秀頼でした。七歳ではできることはたかが知れています。それでも真田信繁(幸村)を初めとした信頼できる将の助力も得て、関が原の戦いを停戦させようとします。ところが、秀頼の思惑に反して……。出だしこそ、よくある戦国転生物ですが、作者じゅー氏の筆により、敵味方問わず、錚錚たる戦国武将達の織り成す人間ドラマや戦闘描写が圧巻です。同じジャンルの作者として見習いたい。しっかり丁寧に描かれた、ストーリーは戦国武将の群像劇ともいえる展開を見せつつ、運命に抗い続ける主人公も様々な経験を生かして成長して行く様子も見られる骨太の戦国大河小説といえましょう。
この物語、最初は豊臣秀頼に憑依転生した高校生のよくある作品かと思いましたが、話数を進める度に全く思っていた内容と良い意味で裏切られました。主人公とその周りを固める登場人物の泥臭く、熱い物語。よくあるチート等も殆ど無く、頼りにしていた軍師も没する。下手な歴史物よりも感情移入してしまう熱い人間ドラマ。この物語を読んでいると、歴史の重みを感じる。悩み、考え…数多の武将達が紡いだ長編歴史物語。是非とも、普通の歴史転生物に物足りず、重厚な人間ドラマを求めている方にオススメしたい作品です。
豊臣秀頼に突然、憑依した主人公が、滅亡ルートを必死になって、回避しようとしていました。しかし、段々と内面の変化により、自分に係わる人々の幸せを望んでいく様に、変化しています。その為にも、史実の滅亡ルートからの回避に必死になって取り組んでいます。しかしながら、現実は史実のように豊臣家滅亡への運命からの強制力のようなものが、働いているように感じます。