第1章。2000年前のハルケン国…代々の王は、猛獣ヒューイと名を持たぬ奴隷ヌカを戦わせ民衆と共に見る風習を持っている。ある時ゴナ王の生まれたばかりの王子が拉致される。15年後王子はヌカとして猛獣ヒューイの前に立つ。ヌカたちの積年の恨みを晴らすための、猛獣に打ち勝った過去を持つヌカの仕業だった。王妃は幼くして引き裂かれたそのヌカの娘であった…ヒューイが放たれたその刹那王妃、王子、ヌカは全てを知り、ヒューイによって命を落とす。ヒューイが民衆を襲いゴナ王は逃げる。その不信から家臣8名は王を倒しハルケン国は8つに分かれる…第2章。現代のサーハルケン国。12歳のユシムは学校に行けない。学生時代年下の教授に見下された過去を忘れていない担任ロインに、当時の教授であった男の息子のユシムは冷たくされそれが広がりいじめを受けていたのだった。ユシムは隣人からその飼い犬ボスの森の散歩を託され、その奇妙な散歩の日々から足を鍛えられる。ある時同級生のキラがその散歩を偶然見かけ、ユシムの足の速さに衝撃を受ける。少年繋ぎ走のアンカー候補のキラは仲間と共にユシムを森で襲い、ユシムは足を踏み外し崖下に転落する。気づくと目の前に元気のない龍がいて自分の前世の旅に誘われる。2000年前自分が王子だったことを知る。第3章。1000年前、国々は相争い戦乱の世だった。ソンパト国の最強騎士団の兵舎で馬の世話をするセナ。赤子の時に隣国に襲われ祖父以外の家族を失っていた。セナは友である兵士シトから平和な国があり、先読みの母という導き手がいることを聞く。馬への愛からそのテラ国へ行くことを決意、話し相手で最強の馬シキナギと共に、旅立つ。シトは命をかけ兵舎から送り出す。セナは先読みの母のもとで真理と知恵を学ぶ。500年前のコーザ国。王家の重臣に双子の男子が生まれる。一人は目が見えずは一人は声が出なかった。二人を金を渡し召し使いに与えようとする父に反発し姉はヌカ出身の若き召し使いと共に双子を連れ他国へ逃げる。成長した双子は先読みの力を持ち、やがて母国の危機を救う。姉と召し使いの二人がゆかりの人物であることをユシムは知る。最終章。現代のユシムは犬なボスに守られやがて救助される。エピローグ。キラに代わり少年繋ぎ走のアンカーとなったユシム。その結末と今後は…
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